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それから二年の月日が流れた。

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--王国本陣--

踊子「うっ……こ、ここは」

西の代表「……やっと目を覚ましたね」

踊子「へ?誰?こんな設備……」

賢者「ここは王国側のテントだよ」

踊子「!!な、なんで!?……うそ、捕獲された……」

西の代表「違う、賢者君が貴女を救うために、わざわざこっち側にきたんだ」

踊子「ど、どういうことなんですか!?」

賢者「ごめん……君はきっと反対するだろうと、怒るだろうと思ってた。それでも僕は君を助けたかったんだ」

踊子「怒るに決まってます!!自分だけ助かりたいがために仲間を裏切って敵の所へ来るなんて!!」

西の代表「彼を責めないでくれ……姉さん」

踊子「!?……なに……言って」

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--南の島--

彼女「ao4おいr0h2すぅい!」

猫「にゃにゃにゃ!」

日中は猫と戯れて過ごす彼女。まさに完全なニートだ。

俺「それじゃあ行ってくるよ」

彼女「……」

ブンブン

彼女は、猫を盾にして顔を隠し、猫の腕を使って手を振った。
猫で顔を隠しても、二つの角は隠れない。

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--王国--

踊子「新王様~リンゴ剥いたんですけど食べますか~?」

賢者改め新王「あ、いや、じゃあもらうよ」

新王は、かつて王様が座っていた玉座に腰かけている。王国の新しい王の座には賢者がついたのだ。
世間には、勇者一行は魔族を助け魔王側に寝返ったという情報が流れていたが、西の代表の協力もあり、それは全くの嘘であると公言された。

踊子「……でもひどいですよね私達……勇者さんの誘惑魔法で操られていたことにしてるなんて……」

新王「うん……でもそうでもしないと盗賊君達の家族も危なかったんだ。……勇者さんにだけ身寄りがいなかったから……生きてる人を護るためにはこうするしか」

踊子「ごめんなさい。貴方のせいじゃないのにね」

賢者は貴族の家系であるのと同時に、魔王討伐パーティの一人である。新しい王として申し分のない資格があったのだ。

新王「これからは少しでも幸せに生きよう。勇者さんや盗賊君達の分まで……妃」

踊子改め妃「とか言ってるけどww……もう結構幸せでちゅよねぇ~?」

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