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--西の王国、盗賊ギルド--

盗賊「うわなっつかしい!見ろよ勇者。俺ここで修業してたんだぜ!?」

盗賊達は盗賊ギルドの門の前に立っている。

勇者「へぇ。私はギルドとか入ったこと無かったから、実は何をやるのかよくわからないんだ」

盗賊「そんなところに置いてったの!?無責任!」

勇者「だ、だって私はずっと大賢者様とマンツーマンで修業してたから」

盗賊「……」

勇者「?なんでそんな怖い顔になってるの?」

盗賊「幼女勇者とマンツーマンとか、ちょっとshit!」

勇者「……ばーか」

勇者は工事中の盗賊ギルドの建物を眺めた。

勇者「……盗賊はここでどんな修業していたの?」

盗賊「どんだけ早くうんこをひり出せるか」
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--西の王国、広場--

盗賊「あー。ここはかなりひどく壊されちゃってるなぁ。思い出の噴水もないし」

勇者「ここは広場?」

盗賊「うん。ここでさ、休み時間とかにみんなで集まってくっちゃべってたんだ。あの頃はすげぇ楽しかったな。なんかどんどん強くなっていく実感があってさ、みんなも逞しくなって……」

勇者「……」

盗賊「そんで、早く勇者と旅をしたいと思った」

勇者「!」

盗賊「早くあの人の役に立ってやろうと思った」

勇者「そ、そう」

盗賊は過去を振り返り懐かしがっていたが、

盗賊「……まじかよ」

勇者「?どうしたの?」

盗賊「…………なんであいつがこの国にいるんだ」

受付「……?なにやら人の気配がしますね」



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--西の王国、広場--

盗賊「まずい、逃げるぞ」

ぼそぼそ

勇者「う、うん」

受付「……なるほど、曲者のようですね」

シャッ

受付は姿が見えないはずの盗賊達目がけ駆けだした。

盗賊(まじかよ!スキル看破とかも使わずに!?)

勇者「……」

受付(中々のてだれと見ました……もしや)

盗賊「!勇者こっちだ」

ぼそぼそ

盗賊は勇者の手をひっぱって路地裏へと走って行く。



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--西の王国、路地裏--

ザっ

受付は路地裏の入り口に立ちふさがる。

受付「ここから先は行き止まりですよ。そこにいるのはわかっています。でてきなさい!!」

盗賊「ち……まじに行き止まりだ」

ぼそぼそ

勇者「どう、するの?あの人は対人戦なら無敵だよ?」

盗賊「わかってる、いい策があるんだ、だからごにょごにょ」

勇者「……」

盗賊は勇者の耳元で囁いた。

受付「……出てこないつもりですか、なら」

受付は路地裏に足を踏み入れた。

びゅうん

盗賊「待ってくれ、降参だ」

受付「!!貴方……」



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--西の王国、路地裏--

盗賊「もう逃げるのには疲れた。だからもう勘弁してくれ」

受付「……貴方一人だけですか?勇者はどこです」

盗賊「あぁあいつとは随分前にはぐれちまったんだよ。だからあいつがこの国に来てないか探しにきたんだけど……」

受付「……」

盗賊(うひー。このきつい目。ドМさんホイホイだな)

受付「そうですか。なら貴方だけでも」

盗賊「……」

受付「なんて言うとでも思いましたか?」

ダッ!

受付は猛然と走りだした。

受付「そこにもう一人隠れているのはわかってるんですよ!!」

盗賊「かかった!!今だ!!」

受付「!?」

びゅうん

勇者「氷属性範囲攻撃レベル4!!」

バッキャーン!!



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--西の王国、路地裏--

ビキビキビキ!!

受付「くっ!!」

路地裏一帯が氷の世界へと変貌し、受付の両手両足は凍らされてしまった。

勇者(……いくらすごい回避性能があったからって、上も横も塞がれた路地裏なら避ける場所が無い、か……やるじゃない盗賊)

受付「……こんな手で私の機動力を奪うとは……」

盗賊「まぁ俺らこれでこの国から出てくから堪忍してくれよ」

そう言うと勇者の手を取って受付の横をすり抜ける。

勇者(う……やっぱり力を使うと……)

受付「っ!!簡単に逃がすと思いますか!?スカイライダー!!」

盗賊「!?」

受付が空に向かって叫ぶと、

ヒューン

スカイライダー「うむ」

ちょび髭の男が飛んできた。



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--西の王国、路地裏--

盗賊「ち!新手の人造勇者だ。逃げるぞ勇者!!」

勇者「うんっ」

受付「勇者と盗賊が現れました!この国から逃がしてはいけません!!」

スカイライダー「うむ」

スカイライダーはこくりと頷くとまた空へと飛んでいった。

受付「ちょっ!この氷をなんとかしていきなさい!!」

スカイライダー「うむ」

受付「帰って来なさい!!」

スカイライダー「うむ」

受付「……」

スカイライダーは受付の視界から完全に消えたのだった。



58

--西の王国--

盗賊「はっ!はっ!!」

勇者「はっ!はっ!」

ばひゅーん

盗賊「なんか音が近づいてきて……おわっ!?」

スカイライダー「うむ」

ドガアアアアン!!

空から降ってきたスカイライダーを間一髪で交わす盗賊達。

しゅぅぅぅぅ

盗賊「……頭から突っ込んでたけど、死んだか?」

スカイライダー「うむ」

ぴょこりと穴から顔を出すスカイライダー。



59

--西の王国--

盗賊「人造勇者なだけはあるか……」

勇者「盗賊」

盗賊「こいつはここで倒す!!」

スカイライダー「うむ」

ばひゅーん

盗賊「あ」

しかしスカイライダーはまたもや飛んで行ってしまう。

盗賊「く!!空に飛ばれちゃ何もできない!!何かの影に隠れるぞ!範囲対象2、移動速度上昇レベル4!!」

ギュン!!

盗賊と勇者は速度を上げて走り、建物の中に入る。

スカイライダー「うむ」

ドッガアアアアアアン!!



60

--西の王国--

盗賊「ぐあ!!た、建物ごと破壊してきやがった!!大丈夫か勇者!?」

勇者「あ……うん」

盗賊は体を張って壁になり、瓦礫から勇者を守った。

スカイライダー「うむ」

慌てて建物の外に飛び出る盗賊達。

盗賊「くっそお!!」

盗賊の攻撃が当るより先に空中へと逃げてしまう。

盗賊「……!!よし」

盗賊はしゃがみ込み地面に手を当てる。

盗賊「次で決める……これるもんなら来やがれ!!」

スカイライダー「うむ!」

ギュン!!

ものすごい速度で落下してくるスカイライダー。

盗賊「うおおおおおおおおおおお!!とか言いながら鏡!!」

キラン!!

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