SSとか小説を載せるかもしれません。
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--宿屋--
男の子「君も恨んだろう。この運命を」
勇者(うん……)
男の子「この運命のレールをしいたのは古代人だ。そしてそれは一から十まで人類のためを思って作られている」
勇者「……」
--宿屋--
男の子「君も恨んだろう。この運命を」
勇者(うん……)
男の子「この運命のレールをしいたのは古代人だ。そしてそれは一から十まで人類のためを思って作られている」
勇者「……」
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--宿屋--
男の子「圧倒的欲望と進展の果てに、かつていた人類は到達したんだ。種の極致、種の極限、種の最終段階に」
勇者(種の最終段階?)
男の子「どんなものにも終わりがあるのと同じように、成長にも限界はある。人類は遠くなるような年月の果てに人類の成長限界へと到達したんだ」
勇者(……想像もつかない。伸びしろがなくなっちゃったてこと?)
男の子「どういったらいいか。僕も言葉にするのには慣れていないんだ。まぁどこにもいけなくなったのさ。あるゲームを隅から隅まで完璧にクリアしてしまった」
勇者(すごいことじゃない)
男の子「しかしね、完璧にクリアしたゲームを君はどう思う?やりたいと思うかい?」
勇者(生きることは別よ。やりたいやりたくないじゃない、必死に生きるだけよ)
男の子「それは君らだから言えることなんだよ。現に何もすることがなくなった彼らが選んだのは、生きることの破棄だった」
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--宿屋--
勇者(……死んだの?)
男の子「死んだ。色んな人がいっぱい。それこそ今の人類が知らないような数のね……でも全員がその考えに至ったわけではなかった。無意味な死は種を極めた存在としてあまりに愚かだと思ったんだ。そして人類の大半は動物として、自然な生命として生きようとしたんだ」
勇者(え?あの動物?牛とか)
男の子「そう。動物として自然のままに生きること。それが生物として最も正しい道だ、というのが行きついた者の答えだったのさ」
勇者(……馬鹿みたい)
男の子「そうかもしれない。結局彼らは姿をモンスターと化して、世界をまた支配しようとしている」
勇者(……え……ちょっとまって……嘘でしょ、モンスターって)
男の子「古代人のなれの果てさ」
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--宿屋--
勇者(私達が今まで殺してきたのって)
男の子「気にしなくていいよ。彼らは彼らの望み通り生きようとしたんだから。中には個性強いのもいるけどね」
勇者(う……)
男の子「でもね、古代人の中にも君達みたいに人として生きることを望んだ人たちがいるんだ。彼らは人が人として生きられるようにとあるシステムを作った」
勇者(……それが)
男の子「進化抑制システム。人類が発展を遂げてあの結末に辿りつかないようにと作られたんだ。魔王という存在が抑制することにより文化の発展が阻害される。人が人らしく永遠にこの時代を生きれるようにと。剣と魔法のRPGの世界で」
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--宿屋--
男の子「でも壁だけあったら人々は絶望してしまうだろ?そこで生まれたのが人類の希望の化身、勇者だ」
勇者(……)
男の子「魔王は経験を積んだ勇者だけが倒せるようになっている。これで壁を壊し一時の平穏が世界を満たす」
勇者(じゃあ、なんで勇者は魔王になるの)
男の子「魔王を倒した勇者が残ってたら、次に魔王が出てきても速攻で倒されちゃうじゃん」
勇者(そんな理由なの……)
男の子「重要さ。世界が上手く循環するために、人類が幸せに生きていけるようにと」
勇者「全然幸せじゃないっ!!」
踊子「お、おふ!?」
サキュバス「んー……?どうしたんだ」
勇者「あ、ごめんなさい」
踊子(……んー?)
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--テラス--
勇者「今まで幸せなんてもの、私には来ないんだと思ってた」
男の子「君は古代種が作った重要なシステムのキーだからね」
勇者「でも……みんなに会ってから楽しいことが増えたんだ」
男の子「……執着しないほうがいい。辛くなるよ」
勇者「……君は残酷なことばっか言ってくるけど……私のこと心配してくれてるんだね」
男の子「そうさ、僕だけは君の味方であり続ける」
勇者「……トリガー、貴方は何?」
男の子改めトリガー「……僕は死を選んだ古代種達が作った、人類の最後の希望の鐘」
勇者「よく……わからない」
トリガー「この循環でも人類の発展が止められないような不測の事態が発生した時、僕は魔王の意志で人類をリセットするようにされている」
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--テラス--
トリガー「僕がこの世界に出てきたのはそれが近いことを悟ったからだ。もうすぐ世界のシステムは破綻し、人類の発展が始まる。それを止められるのは魔王の意志、君だ。君だけなんだ」
勇者「なにそれ……リセットってどういうこと」
トリガー「人類をほぼ全滅させるっていうことさ。僕の赤竜と青竜を使ってね」
勇者「!!!!もしかしてあの時君が言ってたのって」
トリガー「そうだよ。あぁ、でも仲間は助けるつもりだったよ?僕も色々修正を受けていてね」
勇者「……私の意志で」
盗賊「……」
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--南の王国--
6日後。
亜人王「……そうか。わかった。下がってよいぞ」
狐男「はっ!!」
亜人王「聞いての通りです皆さん……王国、北の王国、東の王国、そして……西の連合が明日には我が国へと到達する」
盗賊「……かぁ~。文字通り世界が相手になっちゃったか」
勇まsおu「……」
亜人王「では、貴方達とともに戦う、我が国の精鋭を紹介しましょう。入れ」
?「はっ!!」
城門兵A「失礼しますにゃん」
城門兵B「失礼、あ!!変態だぴょん!!」
盗賊「あああああああああお前達はあああああああ!!!!」
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--南の王国--
亜人王「ふむ。昼の門番担当のお前が、この方達と既に知り合っているのはおかしいことではないな」
城門兵A「亜人王~!!この人達変態なんだぴょん!!だめだぴょん!!こんなのに任せてたら国が滅ぶぴょん!!」
亜人王「ほぉ……お前はこの方々が誰だか知らんようじゃ」
城門兵B「知ってるにゃん。人さらいだにゃ、あああああああああああああああああああああああ!?まってまってたすけえええええええ!!」
盗賊と踊子が城門兵Bを担いで走り去る。
盗賊「へそから上は俺、下はお前のだ」
踊子「ラジャッ」
亜人王「……うん……むぅ」
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--南の王国--
?「貴方が勇者ですか。なんとお美し……お可愛らしい方だ。私の名は鷲男。この国一番の戦士です」
勇者「あ、あぁよろしく頼む」
亜人王「そして城門兵……A、Bじゃ。この子達は一見可愛らしいが、我が国の最も重要な役職である、城門兵を任せられるほどの実力を持っています」
城門兵A「やっ!?ちょっ、や、やだにゃんんんんんんんん!!!!んにゃっ!!」
亜人王「……片方は欠けましたが」
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