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--賢者の家--
盗賊「実はこれ、魔王の毛らしいんだ。俺の服についてた」
賢者「アッー!!」
盗賊「いや、違う違うから、ほら、俺最終決戦で魔王とくんずほぐれつしてた時があったじゃない?」
踊子「アッー!!」
盗賊「いや確かに今の表現はまずかったけどさ、多分その時についたんだ」
賢者「でも魔王ってそんなに毛生えてませんでしたよね。髪の毛はすごく長くて金髪でしたけど、これ黒くて縮れてるし」
盗賊「うん。まぁぶっちゃけ魔王のち○げなんだと思う」
闘士「アッー!!」
--賢者の家--
盗賊「実はこれ、魔王の毛らしいんだ。俺の服についてた」
賢者「アッー!!」
盗賊「いや、違う違うから、ほら、俺最終決戦で魔王とくんずほぐれつしてた時があったじゃない?」
踊子「アッー!!」
盗賊「いや確かに今の表現はまずかったけどさ、多分その時についたんだ」
賢者「でも魔王ってそんなに毛生えてませんでしたよね。髪の毛はすごく長くて金髪でしたけど、これ黒くて縮れてるし」
盗賊「うん。まぁぶっちゃけ魔王のち○げなんだと思う」
闘士「アッー!!」
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--賢者の家--
盗賊「正直あの時、自分でも理解できないくらい早く動いてたから、どこ攻撃してたのかわかんないんだよね」
踊子「でもこれがあるってことは、魔王のパンツの中に手を突っ込んで○んこを攻撃したってことですよね~」
賢者「女の子がそんなことを言っちゃダメ!!」
盗賊「魔王の角とかだったら超強力なアイテムになりそうだけどね。いくら魔王ってついててもこれじゃあねぇ」
踊子「魔王の重殻とかですか~」
盗賊「そして取り出したるはこの本」
踊子「乗ってやったのに無視かよ」
闘士「?」
盗賊「これは毛髪を挟むと、その挟んだ人の過去を見ることができるんだ」
踊子「っげー便利」
盗賊「というわけでみんなで読んでみたいと思います」
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--賢者の家--
2時間経過。
盗賊「……ふむ」
賢者「見終わりましたね」
盗賊「最後の俺のかっこよさは異常」
踊子「てっきりまた過去編でもやるかと思いましたが~」
盗賊「魔王の過去については番外編ss『俺勇者だけど魔王に求婚しにいくww(仮)』かなんかで語られるだろう」
賢者「……いや、やりませんよそんなの」
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--賢者の家--
盗賊「しかしあらかた王様の言っていた通りだったな。魔王を倒したら魔王になっちゃったと」
賢者「世界の循環システムについては知らなかったようですね。魔王がいないと人間は~、というのは彼の持論だったと」
踊子「そんなことはどうでもいいです……勇者が魔王になる……これは真実だったんですね」
闘士「……」
盗賊「そして……完全に魔王になると人格も……」
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--地下牢獄--
王様「久しいな勇者よ……」
yうしゃ「……?」
王様「魔王討伐、大義であった」
ゆうsha「haい……」
王様「とはいえ……だ。魔王となったおぬしを生かしておくわけにはいかん。今一度世界を救うために犠牲になってくれ。お前は魔王を倒し、そして死ぬことで二度世界を救った唯一の勇者として語り継がれるだろう」
勇者「そんなことはどうでもいいんです!!……王様、私が勇者として戦うと決めた時に、王様に望んだことを覚えていますか?」
王様「……両親の捜索……か」
勇者「はい……」
王様「それなんだがな、お前はすでに両親に会っている」
勇者「!?」
王様「私がお前の……乳だ」
勇者「!!??」
36
--地下牢獄--
勇者「王様が……お父……さん?」
王様「……あぁ」
勇者「う、うそなんでしょ?」
王様「王様は嘘をつかない」
勇者「……な、なんで!!だったらなんで!!私を下水道に捨てた!!」
王様「そんなことを知りたいがために親を探しておったのか?」
勇者「そんなこと!?私の人生はそのせいで!!」
王様「……最弱の魔王を作るためだ」
37
--地下牢獄--
勇者「なにを……言って」
王様「人の手でも殺せるように、手軽に殺せる魔王を作るためだ」
勇者「!?」
王様「勇者因子を持つ者は生まれからして違うのだ。王の家系、伝説の人物の血筋、竜の子孫。全て特殊な生まれ方をしている」
大賢者「……」
王様「魔王を倒した勇者パーティの一員でもあり、同時に王国の王でもある私。その娘たるお前が、勇者の素質を持って生まれた。不自然な点はあるまい?」
勇者「……」
王様「そして歴代の勇者は生まれ育つ環境も凡人とは違う。最高であれ最悪であれ、勇者の精神を強力にする手助けをする」
勇者「……」
王様「自信を持って育つ者、復讐を誓って力を求める者、様々なタイプこそあれど、下水道でワニに育てられサーカスに売られた勇者は存在しない。幼いころから心に傷を付け続けられた勇者は、果たして魔王の運命と力に耐えられるのだろうか」
勇者「……ひっ」
王様「もしかすると反骨精神が宿って強くなってしまうかとも考えたが……見よ、劣悪な環境で育ったにも関わらず、いまだに泣きわめくこの幼き少女の姿を!!見事な甘ったれではないか」
勇者「う……あああ……!!」
王様「周りの人間を襲って逃げるという選択肢すら選べないだろう?これぞ我が目論見だ」
少女の呻きと鎖の音が地下牢を響かせる。
勇者「……お、お母さん……は」
王様「母親?今までずっと一緒だったのではないか?」
勇者「……?」
王様「お前の母親はお前をずっと育てていたではないか。……醜いワニになりながらも」
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--地下牢獄--
勇者「あれが……お母さん」
王様「あれとは随分な言い草だな。あれは素晴らしい女だったぞ?」
大賢者「……」
王様「生まれてきたお前が勇者因子を持っていたことを知った私は、すぐにお前の処置を決めた。しかしあの女は私に言ってきた」
--過去--
妃「王様、あの子をどうするおつもりですか?」
王様「最悪な環境で……飼う。勇者としての本分を発揮できるように、決して殺さずにだ」
妃「!!……ひどい、貴方様はあの子の父親でありましょう!?」
王様「勘違いをするな。人の子の親である前に、私は人の王なのだ。全て人類の未来にささげると誓った。そのためには人としての幸せなど捨てる」
妃「……わかりました。それでは私も捨てていただきたく思います」
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--地下牢獄--
王様「あの女はお前についていくと言ったのだ。だが温室育ちのお姫様に過酷な暮らしを続けていけるとは思わなかった」
勇者「…ぁ…」
王様「だから下水道でも楽に生活をできるようにとワニの姿にしてやったのさ」
勇者「!?」
王様「……睨むなよ。あいつが国一番の美白だということを誇りにしていたから、真っ白な肌を残してやった。全てあいつを思ってのこと」
白ワニ「この子には指一本触れさせはしないよ!!」
勇者「あ……あ……」
団長「白くてきれいですよねぇ……まったく農民の馬鹿が。この白い皮の価値を知らずに滅多打ちにしやがって。まぁそれでも仕方なくかざっているんですがねぇ」
勇者「お前は……」
王様「なんだ?」
勇者「お前らは……お前のほうが魔王だ!!オマエ達のために私は!!お前達人間のほうがよっぽど汚いじゃないかあああああ」
40
--地下牢獄--
イタイタイタイタイタイタイタイタイ
勇者「うあああああああああああああ!!!!」
ブシュッ
勇者の角が少しづつ長さを増していく。
王様「……」(そうだ……早く、その姿じゃなくなってくれ……私が憎めるように)
大賢者「……王様、そろそろお時間です」
王様「うむ……では三日後に処刑場にて会おう……魔王よ」
yuうしゃ「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」
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