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111
--荒野--
賢者「思ったより早くつきましたね。……いや、不自然だ」
勇者「あぁ、一度もモンスターと遭遇していないというのはおかしい」
盗賊「罠なんすかね。でも見たところ魔王城周辺に変な所はないですよ」
盗賊は左目の眼帯を外して遠くを見ている。
左目の眼球を失った盗賊だったが、その眼窩に異変が生じたのだ。
なぜかその部分に魔力がたまるようになり、眼帯を外せばスキルを使わずとも透視眼と同じような効果を持つようになったのだ。
踊子「罠だったら罠ごと吹き飛ばせばいいんですよ~」
盗賊「なんでこの人こんなに好戦的なんだろう」
--荒野--
賢者「思ったより早くつきましたね。……いや、不自然だ」
勇者「あぁ、一度もモンスターと遭遇していないというのはおかしい」
盗賊「罠なんすかね。でも見たところ魔王城周辺に変な所はないですよ」
盗賊は左目の眼帯を外して遠くを見ている。
左目の眼球を失った盗賊だったが、その眼窩に異変が生じたのだ。
なぜかその部分に魔力がたまるようになり、眼帯を外せばスキルを使わずとも透視眼と同じような効果を持つようになったのだ。
踊子「罠だったら罠ごと吹き飛ばせばいいんですよ~」
盗賊「なんでこの人こんなに好戦的なんだろう」
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--魔王城--
賢者「……何事も無くついちゃいましたね」
盗賊「この扉を開けた瞬間ドバッ、ということはありうる?」
賢者「無いとは言い切れませんが、さすがにそんなには入れないと思うんですよ」
盗賊「……あ!!いいこと思いついた!!」
勇者「聞こう」
盗賊「勇者さん、この小枝にちょっと火をつけてください。魔法で」
勇者「あぁ、たいまつか」
ボッ
盗賊「おkおk。じゃあ」
ポイっ
盗賊は放火した!
賢者「なっ!?」
勇者「!!」
盗賊「わざわざ罠かもしれないところに飛び込まないで、最初から燃やしゃぁよかったんだよww」
ゴオオオオオ!!
魔王城は勢いよく燃えている。
113
--魔王城--
魔王「……ぬ?焦げ臭いぞ……ガスの元栓は閉めたのか?」
ワーウルフ「……おかしいですね……閉めたはずなのですが」
モンスター「ご報告申し上げます!!魔王城が何者かによって放火されました!!」
魔王「何…だと…?」
ワーウルフ「……悪魔か!!」
バキっ
盗賊は勇者に殴り飛ばされる。
勇者「お前!!やっていいことと悪いことがあるだろ!!」
賢者「そうですよ!!放火がどれだけの罪だかわかってやってるんですか!?」
勇者「賢者!!水魔法で鎮火!!闘士!!回復薬も水だ!!ありったけかけろ!!」
賢者「わかりました!!」
闘士「お、おけ!!」
バッシャアーバッシャアアア
踊子「……本当使えねぇな」
盗賊「お、……俺が悪いの?」
※例え魔王が相手でも放火はしてはいけません。
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--魔王城--
モンスター「ご報告申し上げます。魔王城の火事は勇者一行によって消火された模様です」
魔王「なんだと……?勇者たちがか……」
ワーウルフ「……魔王城全焼を防ぐとは、敵ながらあっぱれ」
魔王「うむ……宝の一つでもくれてやろうぞ」
--魔王城--
賢者「はぁ……回復薬ゼロになっちゃいましたね。私の魔力も半分使っちゃいましたし」
勇者「御苦労」(勇者スラッシュ用にとっておいた魔力が……)
踊子「ほら!早くみんなにいいなよ!!」
盗賊「ご、ごべんなざい……」
盗賊ははぶられていた学生時代を思い出して号泣した。
115
--魔王城--
賢者「撤退した方がいいと思います。今の状態で魔王の左手と魔王の相手はできません」
勇者「あぁ、私もそう思う。今の私では魔王の左手にすら勝てない」
踊子「アイテムも空ですしねぇ~」
盗賊「ひっぐ。う、うぅ……」
闘士「……oh」
泣いている盗賊を見て闘士の何かがこみ上げている。
ギィイィ
勇者「!?」
突然魔王城の門が開門する。
モンスター「勇者ご一行様方とお見受けいたします」
勇者「何の用だ」
モンスター「魔王様が消火のお礼をしたいと申されております」
勇者「いらん。元よりこちらの不手際でそちらに迷惑をかけたのだ」
モンスター「え!?何、まじで!?お前らが放火したの!?……悪魔じゃねーの!?」
勇者「……すまぬ」
モンスター「うわー……ひくわー……放火とか、放火とか」
勇者「ぐっ!!」
盗賊「ごべんなざああああいい!!」
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--魔王城--
モンスター「……まぁいいからじゃあ入れや」
勇者「断る。私達は一次帰還する。出直してくるから首を洗って待っていろと魔王に伝えろ」
モンスター「……えーと、断られた時はなんて言えばよかったか……あぁそうそう、貧乳!!」
勇者「な!?」
モンスター「あ、つるぺただったか」
勇者「ななな!?!?」
モンスター「で、えーと、そっちから順に、ポークビッツ、師匠、アバズレ、役立たず」
賢者「なぜそれををおおおおお!!」
闘士「……」
アバズレ「だ、誰がアバズレですか~」
盗賊「もう聞きなれたわ。ていうか闘士の師匠ってなんだ……あ、過去のあれか……」
モンスター「悔しかったらかかっておいでー」
盗賊「んなもん誰がいくねん。って言ってみるけど」
勇者「殺す!!いくぞみんなああああああ」
一同「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
盗賊「ってなりますよね」
117
--魔王城--
モンスター「おーにさんこーちら」
フロアの中央まで走ったモンスターが振り向いた瞬間であった。
勇者「にぃ」
そこにはジャンプしながら大剣を振り被っている勇者がいた。
ザブグシュッ!!
ガコン
勇者「あえ?」
勇者の足元がパックリと開いた。まるで細かすぎて~のオチのように、音も無く落下する勇者。
賢者「な!!!!」
ガコン
そして役目を果たすと閉じてしまう。
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--魔王城--
賢者「まずい!!パーティを分断されてしまった!!闘士君、この床をぶち破ってください!!」
闘士「おおおお!!」
闘士が力を込めた拳を振り下ろす。
が、
ワーウルフ「……無粋ですね」
盗賊「!?」
唯一反応できたのは盗賊。
闘士が振り下ろした拳が、床に接触するまでの僅かな時間の中で
ザシュザシュザシュザシュ
盗賊「!!」
ワーウルフはどこからともなく盗賊達の前に姿を現して、
賢者「なっ!!」
賢者の右腕を切断し、
踊子「ごふっ……」
踊子の体を縦に裂き、
闘士「がはっ!!」
闘士の体を四つに分割した
ワーウルフ「……同胞サキュバスの仇です。御覚悟を」
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--魔王城--
勇者「やばいぞ!!これはやばい!!」
ヒュウウー
何もない空間を延々と落ちていく勇者。
勇者「まずい!!このままでは!!」
勇者は大剣を壁に突き刺そうとする。が、
勇者(壁に届かない!!)
このままでは最下層まで落とされてしまう。
勇者(飛行能力を付加する魔法は使えない……くそ!!せめて勢いを殺さなくては!!)
勇者の大剣が氷を纏っていく。
勇者「氷属性付加!!」
大剣の長さは倍以上となり、
勇者「おおおおおおおおおおお!!」
ザシッ、ギギギギギギギギギギギイイイイイイ!!!!
突き刺ささってブレーキとなる。
バキバキバキッ!!
勇者「くっ!!」(私じゃサキュバスほど使いこなせないか!!)
勇者「おおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
ドォン!!
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--魔王城--
勇者「げほっごほっ!!」(なんとか助かったか……しかし随分落とされてしまったな……ここは?)
魔王「よくきたな……勇者よ」
勇者「!!」(そ、んな)
ドオオン!!
魔王「どうした?お前が倒すべき敵は目の前にいるのだぞ?」
勇者「っく!!魔王……お前を倒しにきた!!」
勇者は大剣を魔王に向けて構える。
魔王「知っておるわ……ん?その剣は……懐かしい」
勇者「?」
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