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--魔王城--
魔王「戦うのか……」
勇者「……あぁ」
魔王「我の言い分を少しは理解したのだろう?」
勇者「ああ」
魔王「力の差も理解できたはずだ。そこまでして戦う理由があるのか?」
勇者「お前の言うことが仮に全て正しかったとしても、それはあくまで過去の人間達の所業から考えた仮定に過ぎない。次もまた人類が同じことを繰り返すとは限らないんだ」
魔王「……)
勇者「魔王という存在がいるだけで人々は不安を抱く……お前を倒す理由としては十分だ」
魔王「……本音は?」
勇者「仲間が戦うからだ」
魔王「……ふ」
--魔王城--
魔王「戦うのか……」
勇者「……あぁ」
魔王「我の言い分を少しは理解したのだろう?」
勇者「ああ」
魔王「力の差も理解できたはずだ。そこまでして戦う理由があるのか?」
勇者「お前の言うことが仮に全て正しかったとしても、それはあくまで過去の人間達の所業から考えた仮定に過ぎない。次もまた人類が同じことを繰り返すとは限らないんだ」
魔王「……)
勇者「魔王という存在がいるだけで人々は不安を抱く……お前を倒す理由としては十分だ」
魔王「……本音は?」
勇者「仲間が戦うからだ」
魔王「……ふ」
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--魔王城--
盗賊、闘士「おおおおああああああああああああああああ!!!!」
闘士の拳と盗賊のナイフが魔王に接触する。
ドドド!!
魔王(仲間か)
賢者「水属性魔法、回復持続!!」
踊子「二人とも、そのままでお願いしますね」
空中をクルクルと回転している踊子は、
踊子「スウウウウウパアアアイナズマアアアアアア!!蹴り」
ドオオン!!
勇者「はああああああああああ!!」
勇者が駆けだしてきたのを確認し、三人は魔王から離れる。
ザァアン!!
勇者の縦一閃が魔王の頭部に命中する。
魔王「……」
勇者「っく!」(やはりきかないの!?)
魔王「魔王技、指パッチン百連撃」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッゴゴ!!
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--魔王城--
勇者「きゃああああ!!」
賢者「うわっ!!」
闘士「っぬぅん!!」
踊子「ああああああ!!」
盗賊「ごふっ!!」
目も眩む閃光、その一発一発が、確実に致命打になりうる威力をもって勇者パーティを一掃した。
盗賊「っぐっ!!指弾とかてめぇ……戸愚呂か!」
魔王「ご存知の通り魔王だ」
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--魔王城--
勇者「っく」(どうしよう……やっぱし勝てないよ。こんなやつ相手に……今ならまだ逃がしてくれるかな)
盗賊「……なんかおかしくない?」
踊子「あ、盗賊さんもそう思いました?」
賢者「そもそもあの暴発をくらって無傷という時点でおかしいのですよ」
闘士「なにか、ある」
勇者「え?みんな何言ってるの?」
盗賊「勇者さんは気付かないんすか?あいつ多分今無敵状態なんだよ。何やってもダメージ受けないみたいな。だから特殊なやり方じゃな
いと倒せないと思うのよ」
勇者「……特殊?なにそれ」
賢者「はぁ、これだからなんでも力技でどうにか押し切って来た人は違いますね。中には特定の状況じゃないとダメージを受けないやつも
いるんですよ」
勇者「……え?それ本当?」
盗賊「ね?」
魔王「うん」
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--魔王城--
勇者「ええええええええええええええええええええええええ!?!?なにそれ!!ずるじゃん!!」
盗賊「いや、まぁ……え?もしかして無敵状態のやつ殴り続けて心折れてたの?ばかじゃんwww」
勇者「えええええええええええええ!?あっ、でも1は与えられたよ?」
盗賊「……まじで?」
魔王「うん。無敵のはずなのに削られた。びびったわ……」
賢者「無敵設定突破するとかどんだけ……」
勇者(でも……すごい。私は絶望しか感じなかったのに、みんなはあっさりと看破してしまった……)
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--魔王城--
勇者「じゃ、じゃあ!なんでお前は勇者じゃないからとか長々と言ってたんだよ!!」
魔王「早く帰って欲しかったんだもん」
賢者「なんだこの魔王……」
魔王「……だが嘘は言ってないぞ?勇者についても魔王についても……お前についてもだ」
勇者「……」
盗賊「何を喋ってたのか知らないが、お前はここで死んでくれ。希望に満ち溢れた人類の未来のために」
盗賊は高速で移動し魔王にナイフを突き立てる。
盗賊「……ありゃ」
否、接触するだけ。
魔王「希望に満ち溢れた人類の未来のためか……ならなおのこと我は負けられんな」
魔王の右ストレートが盗賊を襲う。
バゴッ
盗賊「ッッっ!!!」
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--魔王城--
勇者「盗賊!!」
盗賊(指パッチンでもあんななのに……)
ドサっ
盗賊「あ、あれ?確実に死んだとおもったけど、ぎり生きてる」
賢者「裏技みたいなもんですね。回復持続をかけてると即死のダメージを受けても耐えられるらしいです。掲示板に書いてありました」
勇者「え?無敵!?」
賢者「いえ、連撃でこられるとあっさり死にます。しかもこれ一定時間で切れちゃいますし」
盗賊「そうか……賢者さん、回復お願いです。俺もう指一本動かせないです」
賢者「でしょうね」
盗賊が戦闘不能になった。
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--魔王城--
踊子「どうしたらいいんですか?勇者様」
勇者「そう……ね」
闘士「とう、ぞく」
勇者「!!そうか、こういう時のための盗賊だ。盗賊!!」
盗賊「あぁ、もうやってますよ」
盗賊の眼帯は取られていた。眼窩の奥には青白く光る火が燃えているように見える。
勇者「決まったな。盗賊が何かを見つけるまで守る。護って戦う!!」
踊子「了解です~」
闘士「お、おで!!」
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--魔王城--
魔王「ふんっ、小賢しい」
魔王が右手を勇者達に向ける。
勇者「攻撃は決して無駄ではない!!」
ドンっ!!
魔王「……ぬ?」
勇者の大剣は魔王の右腕を切り上げる。最も斬ることはできない。が、魔王の攻撃の軌道をずらすことは出来る。
魔王「ゆう」
踊子「おじさーん、Mなんですって~?」
踊子は勇者の反対側から回り込み、飛び蹴りを魔王の脇っぱらにくらわす。
魔王「無駄だというに」
闘士「獣欲、剛を制す」
闘士は魔王に掴みかかり、
魔王「ぬ?」
体落としを決める。
ドシンっ!!
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--魔王城--
盗賊「ははっ、みんな」(俺が色んな角度から見れるようにとがんばってくれてるのか)
賢者「この期待には答えねば男じゃないですよ。ニートさん」
盗賊「はい。行ってきますヒッキーさん」
賢者「あれ?もう見つけたんですか?」
盗賊「はい。多分だけどww」(それが俺に可能かどうかさえわからないのだが)
賢者「そうですか。みんな、盗賊さんが行きますよ。お願いします!!」
魔王と戦っていた三人は、一度魔王から距離を置く。
そして、
闘士「攻撃力、四段階上昇!」
踊子「攻撃力、速力上昇!」
勇者「攻撃速度、速力上昇」
三人の魔法が盗賊にかけられる。
ドオオオオオン!!
盗賊「やっべ、今なら勇者さんに勝てる!」
勇者「私に勝ってどうする!」
盗賊「さらに速力四段階上昇!!」
魔王「蚊がいくら早くなろうと……」
盗賊の姿は既にない。
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