SSとか小説を載せるかもしれません。
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1
--宿屋--
拝啓、故郷のお母ちゃん
風薫る季節となりましたが、いかがおすごしでしょうか?私は今、勇者さんと一緒に魔王討伐の旅をしています。
勇者さんは本当にすごいお人です。この間も一人で魔族の方々を倒しておいででした。仲間の賢者さんや、闘士さんや、踊子さんもすごい方ばっかりです。
え、私?
私は今、盗賊を名乗っています。
かしこ
--宿屋--
拝啓、故郷のお母ちゃん
風薫る季節となりましたが、いかがおすごしでしょうか?私は今、勇者さんと一緒に魔王討伐の旅をしています。
勇者さんは本当にすごいお人です。この間も一人で魔族の方々を倒しておいででした。仲間の賢者さんや、闘士さんや、踊子さんもすごい方ばっかりです。
え、私?
私は今、盗賊を名乗っています。
かしこ
2
--宿屋--
盗賊「これでよし、と」
闘士「こんな夜中まで……家族への手紙かい?」
盗賊「え!?あ、うん」
声に驚いて振り向くと、闘士が裸の上半身をシーツから出してこちらを見ていた。
闘士「そうか。おれも恋しいよ故郷が……。去年の今頃は何をしていたっけなぁww」
盗賊「……」
西の王国から旅立って三カ月くらいたったのだが、わかったことがある。闘士は男同士二人きりの状態になると、普段とは結びつかないほど饒舌になるのだ。
闘士「ほら、暖かくなってきたとはいえ夜はまだ冷える。ベッドに入りなよww」
盗賊「う、うん……」
闘士は西の王国で
盗賊「い、」
職業訓練以外にも、何かの経験を積んでいたことは明白だった。
3
--宿屋--
盗賊「いやじゃあああああああああああああああ」
バタン!!
部屋を飛び出し隣の隣の部屋、勇者さんと踊子さんが泊まっている部屋へと走る。
ガチャガチャ、カチリ(ピッキングをする音)。バンッ!
盗賊「ゆ、勇者さん!!助けてください!!俺と一緒に寝てください!!」
勇者「……」
踊子「むにゃ。ふぇぇ?なんですか~?」
その日、勇者の炎属性最大魔法によって、小さな村が消滅した。
村のおじさん「わ、わしらの村が……燃えとる」
勇者募集してたから王様に会いに行った
第二部
魔 王
4
--村跡--
勇者「……君は本っ当に、盗賊に向いてるね」
盗賊「あの、その……ごめんなさい」(勇者さんは魔王に向いてます……)
賢者「その度に村が消えていってるってすごいことですよね」
案外魔王に滅ぼされるより早く、人類は滅亡するかもしれないのであった。
5
--魔王城--
モンスター「ご報告いたします!!先日、我が魔王軍の第十二のダンジョンが制圧されたとのことです!!」
サキュバス「……ッ!」
??「ヌゥゥ……?」
?「……そこの、下がっていいぞ」
モンスター「はっ!」
??「どういう……ことだ?サキュバスよ」
サキュバス「も、申し訳ございません!!わ、わた」
??「あのダンジョンを制圧できる者と言えば……以前お前が倒したと言うた『勇者』くらいではないか?」
サキュバス「さ、さようでございます。……魔王様」
??改め魔王「ふむ……」
6
--魔王城--
魔王「お前は我に偽りの報告をしたのか?」
サキュバス「だ、断じて違います!!」
?「……倒した、と勘違いしてしまうほど、サキュバスの能力は低かった、ということなのでしょう」
サキュバス「!?ワーウルフ!貴様!!」
?改めワーウルフ「……何か違うのか?違うと言うのであれば、今度こそ勇者を倒してくればいいではないですか」
サキュバス「!?ワーウルフ……」
ワーウルフ「どうでしょう魔王様。サキュバスにもう一度チャンスを与えてみては?」
魔王「ふむ……」
サキュバス「……っ」
魔王「よかろう……我が右手サキュバスよ、もう一度お前にチャンスを与える。して我が左手ワーウルフよ、お前は何をする?」
ワーウルフ「……ダンジョンを潰されて困っている下級モンスター達に、仕事場を斡旋したいと思います」
魔王「ほぉ、就活はいつの時代も大変なのだなぁ」
ワーウルフ「……かつては13あったダンジョンも残るはたったの一つ。競争率は言うまでもなく激化しています。もちろんこのダンジョンは最も優秀な高学歴のモンスター達で溢れかえっており、もとより下級モンスターの入るスペースはありません」
魔王「それは可愛そうに……ではどうするのだ?」
ワーウルフ「……一部は魔王城の掃除係として、一部は魔王城の家具として、そして残る者たちは……魔王様、ソイレントグリーンという映画をご存知ですか?」
魔王「うわっ!あれまじトラウマなんだけど!!ほんとにやんの?やだぁ~……」
7
--東の森--
モンスターをたおした!
盗賊「ふぅ、段々強くなってきてるな」
賢者「本当にね。より一層頑張らないと」
勇者(ふふww何を言う……ちゃんとついてこれているじゃないか)
盗賊が賢者に近づきそっと耳打ちする。
盗賊「しかし……賢者さん。前から思ってたんですが……巨乳はいいですね」
賢者「!!……あぁ!!僕もいつ言おうか迷っていたんだよ。踊り子さんのぶるんぶるんはたまらないな……勇者さんもかなりあるようだが、鎧のせいで揺れないからな」
盗賊「こんな話聞かれたらまた燃やされちゃいますねww」
賢者「まったくww」
踊子「ふぅん……」
8
--東の村、風呂場--
踊子「勇者様~お話が♪」
勇者「ひぃ!?踊子!?なんで!?」
踊子「親睦を深めようと思いまして~ww」
勇者「い、いい!!いいから出てって!!」
踊子「え~?冷たいですわぁ。上司たるもの部下とのスキンシップは必要不可欠でしょ~?」
勇者「過度なスキンシップは不必要よ!!きゃっ!!」
むに
踊子「あれれ~?この手にすっぽりと納まる感じ……普段見ていたのとは違って、随分可愛らしいサイズですね~ww……www」
勇者「ひぃう!!」
9
--東の村、宿屋--
勇者は踊子の前で正座している。顔を真っ赤にしてうなだれながら。
踊子「これはどういうことなんですか~」
踊子は勇者の鎧を指差す。
勇者「せ、戦闘は危ないからっ!!その……防御力は高いほうがいいし」
踊子「なるほど~。だから鎧を『胸の部分だけ』厚くしてたんですか~」
勇者「あわわわわ!お、お願い!みんなには言わないで!!」
踊子「なんでです?このご時世だからきっと皆も理解してくれますよ~ww時代が時代でよかったですね~」
勇者「いいからお願い!後生ですからーっ!!」
10
--東の森--
モンスターをたおした!
盗賊「お?」
賢者「どうしたんですか?盗賊君」
盗賊「もう少しで新しいスキルが身につきそうな気が!!」
賢者「!!……それはまさか例のアレで?」
盗賊「……イエス!」
賢者「是非会得した暁には僕もご相伴にあずかりたいものです!!」
盗賊「……喜んで!!」
勇者「?」
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