忍者ブログ
SSとか小説を載せるかもしれません。
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

81

--誰かの過去--

それから私は王国に連れて行かれることになる。玉座の間で初めて王様に会った。

王様「君か……こんな幼いのに大変なことだ」

?「……」

王様「……大賢者」

??改め大賢者「はっ」

王様「この子の世話をお前に任せる」

大賢者「お任せください」



82

--誰かの過去--

大賢者「君は今までも辛い人生を送って来たらしいな。だがこれからだ。君の過酷な運命はここから始まる」

?「……?」

もう嫌だった。

大賢者「数年後、この世界に魔王が誕生する。強大な力を持った人類の敵だ」

もう嫌だったのに。

大賢者「魔王を倒せるのは古今東西、どんな書物を見ても勇者しかいない」

もう

大賢者「君が世界を救うんだ!!『勇者』よ!!」



83

--勇者の過去--

そこから本当の過酷な日々が始まる。

?改め勇者「はっ、はっ、はっ、はっ!!」

大賢者「まだだあ!!まだ甘いっ!!」

ごすっ

勇者「ごぶっ!!」

大賢者は、先代勇者パーティの一員だったらしく、年齢を感じさせない戦闘能力を持っていた。

大賢者「世界の平和のために!!人類の笑顔のために!!決して勇者が屈してはならぬ!!」

勇者「がっは!!」

この過酷な訓練のせいで貧乳になった。



84

--勇者の過去--

?「ふぅぅむ。非常に興味深いでーす。勇者が勇者足りうる、この勇者因子なるもの……」

勇者「……」

午前は戦闘訓練、午後は何かの実験に付き合わされた。これも世界平和のためだという。

研究員も私を大切にしてくれた。
あくまで実験材料としてだが。

?改め研究員「ではちょっと電撃を流しますね?その際の勇者因子の反応を見たいので」

この過酷な実験のせいで貧乳になった。



85

--勇者の過去--

何年経ったかわからない。私は気付けば大賢者をゆうに上回る戦闘能力を身に着けていた。

大賢者「ふぅむ!あっぱれだ!!」

大賢者は私を憎んでしごいていたのではない。単純に世界のために私を鍛え続けていた。だから私がノルマを達成する度に、嬉しそうに喜んでいたことを覚えている。

また戦闘訓練んだけでなく、学業や一般常識、魔法学に至るまで全てを大賢者から学んだ。大賢者はあらゆる意味での私の師であったと言える。

そして数がわかるようになって私の年齢が26歳だということがわかった。
そろそろ結婚適齢期的にアレなんだということも。

カップ数については途中で学ぶことを放棄した。



86

--勇者の過去--

大賢者「魔王が現れた」

勇者「……わかりました。今までありがとうございました」

大賢者「うむ……しっかりな」

勇者「は」


--玉座の間--


勇者「というわけで魔王を倒しに行こうと思います」

王様「おお。頼んだぞ、勇者よ。この大剣を持っていくといい」

勇者「ありがとうございます。では」

王様「あ、そうだ、ちょっとまて」

勇者「?」

王様「お供を今別室で待機させているんだ」



87

--勇者の過去--

勇者「しかし……私一人でも大丈夫かと思いますが」

王様「いやいや、お供はいるよ。仲間というのはいいものだ。旅をしてみればわかる」

勇者「そうなん……ですか」

なぜかサーカスにいた頃を思い出した。

勇者(仲間……か)

淡い期待を抱いてしまったのを覚えている。
私は王様に言われた通りに会議室まで足を運んだ。

男B「せんせーwwwwww勇者ってのは一人じゃないんすかwwwwwwww」

受付「え?もちろんそうですけど?」

男B「え?」

受付「え?」

中から声が聞こえた。



88

--勇者の過去--

受付「皆様は勇者のお供に選出されたというわけですが」

俺「お供!?勇者じゃなくて?」

受付「はい、そもそも今回の募集は勇者様のお供をぼしゅ、!!」

男A「そうだったのか……」

男B「え?wwどゆことどゆことwwww」


どうも中では説明の行き違いがあったようだ。


受付「そ、それでは勇者様と一緒に魔王討伐に行っていただくわけですが、」

男A「納得いかない!!」

俺「!?」

男C「お、おで」

男A「一大決心をして来たというのにあんまりだ!!」

……一大決心……だと?

ふざけるな……私が一体どんな思いで人間を……人間を!!

男B「そ、そうだそうだwwww一w大w決w心wwwwwwwwwww」

君たちが一体どんな経験をしてきた、君たちが一体何を積み上げてきた!!それを!!!

受付「あ、あっとぉ、えっとおぉ」

勇者「そこまでだ!!」

私は生まれて初めて怒りを表現した。

勇者「結果に不満があるのなら、それを覆すだけの力を私に見せてみろ!!」



89

--宿屋--

パタン

盗賊「……」

盗賊はそこまで読んでから、ことの重大さに気付き本を閉じた。

盗賊「あー……」

勇者さんの過去だ。

盗賊「あー……」

勇者「ちゃんと読んだか?」

盗賊「ひっ!?ゆっゆゆゆ、貧乳さん!?」

勇者「そこまで言ったなら勇者って呼べよ!!」

拍手[2回]

PR
Comment
Name
Title
Mail
URL
Color
Emoji Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
Comment
Pass   コメント編集用パスワード
 管理人のみ閲覧
Trackback
トラックバックURL:
カレンダー
03 2025/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30
フリーエリア
最新コメント
[01/08 NONAME]
[02/24 NONAME]
[08/01 NONAME]
[08/22 ぴよひこ]
[07/05 ちー]
最新トラックバック
プロフィール
HN:
Qw0
性別:
非公開
バーコード
P R
カウンター
ブログ内検索
アクセス解析
Copyright ©  -- Qw0の書き物書き物 --  All Rights Reserved
Designed by CriCri Material by 妙の宴
忍者ブログ  /  [PR]