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11
--東の王国--
???改め剣豪「この前は用事でこの国にいなかった。そのことを一体どれだけ悔やんだかお前にはわかるまい」
盗賊王「……」
ジリ
剣豪「この国で盗みを犯せるような手練と、合いまみえることができなかったのだからな」
剣豪は少しずつ距離を縮めてくる。それと同時に不可視の魔法が切れてしまう。
ブゥン
剣豪「また来ると思っていた。そうだ、この日を何度待ちわびたことか。このために俺は夜行性になったのだからな!!」
盗賊王「それは違うんじゃないか?」
--東の王国--
???改め剣豪「この前は用事でこの国にいなかった。そのことを一体どれだけ悔やんだかお前にはわかるまい」
盗賊王「……」
ジリ
剣豪「この国で盗みを犯せるような手練と、合いまみえることができなかったのだからな」
剣豪は少しずつ距離を縮めてくる。それと同時に不可視の魔法が切れてしまう。
ブゥン
剣豪「また来ると思っていた。そうだ、この日を何度待ちわびたことか。このために俺は夜行性になったのだからな!!」
盗賊王「それは違うんじゃないか?」
12
--東の王国--
剣豪「見たところお前が頭のようだな……腕も立ちそうだ。いざ、勝負!!」
盗賊王「お前達は先に行け、あれを盗み出せ」
隊員10「は、はい!!」
剣豪「いや、逃がさんよ」
ザブシュ
盗賊王「!?」
剣豪が振りぬいた刀に、かすりもしないほど離れた位置にいた隊員10が……斬られた。それも真っ二つに。
盗賊王(斬撃を飛ばした……?あの妙な剣には風属性でもついているのか)
剣豪「やれやれ、早くも手の内を一つ見せてしまった。あぁ、だが心配するな、お前にも何か一つ見せろと迫るわけではない」
盗賊王「……」
剣豪「俺にはそれだけあまりある実力があるからな」
13
--東の王国--
剣豪「……」
盗賊王「……」
剣豪は下段の構えをしたまま少しずつ盗賊王との距離を縮める。
盗賊王は左手のナイフを前に出し、右手のナイフを後ろに下げた構えをとる。
剣豪「……ふぅむ」(できる。どうやらスピードではあちらのほうが上のようだな)
剣豪は、盗賊王の軸足への体重の乗せ方や筋肉の付き方を見てそう判断した。
何の確証もない、ただの勘である。
ただの一度も外れたことのない勘に過ぎない。
剣豪(様子見に撃っておくか)
剣豪は手首を捻り、切り返す。
すると
シャッ!!
目に見えぬ風の刃が盗賊王を襲った。
盗賊王「……」
ぱふ
盗賊王が何かを払うようなしぐさをする。ただそれだけでその攻防は終わった。
14
--東の王国--
剣豪「!!」(こいつ、目に見えぬ風の刃に対応したか……しかも避けるでは無く斬りはらうとは……それもいともあっさりと)
盗賊王「……」
マジックドレイン。盗賊王の持つこのスキルは魔力を奪い取る。盗賊が盗む者は何も物だけでは無い、魔力もその範疇に含まれるのだ。
盗賊王「……」
盗賊王は睨みあいの中で、右手でそっと地面に手を触れる。
剣豪(……罠か。目に見えぬ所を見ると魔法罠)
剣豪は大抵の魔法効果を低下させるアイテムを所有している。罠魔法などたやすくかき消してくれるだろう。しかし物には有限が付きまとう。もし何十個も罠を張り巡らされていては、さすがにそのアイテムでも持たないだろう。
剣豪(時間制限がついている分、やつのほうが不利だと思っていたが……早めに仕掛けたほうがいいか)
剣豪が刀の切っ先を相手に向ける中段の構えにした瞬間、
盗賊王「っっ!!」
盗賊王が剣豪に向かって駆けだした。
15
--東の王国--
剣豪「ぬっ!!」(この一瞬をついてくるか!)
盗賊王の急接近に一手遅れてしまう。
剣豪「ちぇぇい!!」
剣豪は突進してくる盗賊王に突きを繰り出す。
盗賊王「っづ!!」
盗賊王は左手のナイフで突きの軌道を逸らすも左肩を斬られる。
ブッ!
盗賊王(完全な体勢からの突きじゃないはずなのにこの威力、逸らしきれなかった)
剣豪(交わした!!これはま)
ドシュ
盗賊王は右手のナイフで剣豪の右ひざを切り裂く。
16
--東の王国--
剣豪「ぬぅぅっ!?」
ガクガク
盗賊王(剣豪の剣技には強烈な踏み込みを必要とするのか、この部分だけ異様に弱くなっている……)
剣豪はバランスを崩されて倒れ込もうとしている。
剣豪(勝機!!足のふんばりが無くとも、この刀の切れ味なら)
剣豪は倒れながら体を捻り、
剣豪「シャッ!!」
盗賊王の首筋目がけて刀を振るう。
17
--東の王国--
剣豪「!?」
しかし剣豪の刀は空を斬る。そこにいると思った盗賊王は、既に数メートルの距離を置いていた。
剣豪「な、なぜ……」
ドサリ
剣豪(そこは追撃で勝ちを取りに来るところだろうに)
盗賊王「……俺は今回あんたと戦いに来たわけじゃない。アイテムを盗みに来たんだ」
剣豪「……足止めが目的だったと言うのか……俺は、俺は命をかけた仕合を!!」
盗賊王「あんたと殺す気でやったら俺は無事ではいられない。それならホームのあんたのほうが有利だろ」
剣豪「腰ぬけが……なら……どちらの利も無いところで……いつか」
盗賊王「……あぁ」
18
--東の王国--
部隊長C「ボス、アイテム取ってきましたコン」
盗賊王「あぁわかった」
剣豪「はん……部下もおもしろそうじゃねぇか」
盗賊王「あぁ……じゃあな、東の王国3強のあんたと戦えてよかった」
盗賊王はそう言って仲間達と駆けていく。
兵士K「!!なんだ貴様ら!!」
部隊長C「また見つかったコン!!」
ドボッ
兵士K「ふんっぬ!?」
剣豪「ふん……盗賊の小僧、若いのにやるじゃねぇか……俺の息子もあんくらいになるかなぁ」
盗賊王「引き上げるぞ!!」
勇者募集してたから王様に会いに行った・外伝
盗賊だけど今日勇者に解雇された
19
--砂漠の町--
部隊長C「いや~!今回も成功でお宝どっさりだコン!!しばらく団員のみんなも生活に困らないコン」
部隊長F「東の王国からそれほど離れてないのですからぁ、補給がすんだら行きますよぉ皆さん」
隊員1「失礼します!報告があってまいりました!!」
盗賊王「……どうした」
隊員1(生盗賊王様!)「は、はい、実はこの近くの第十二のダンジョンがあることが判明しました!!」
盗賊王「……」
部隊長A「だからなんだ?すでに盗賊王は一人で第十三のダンジョンを制圧してるんだ。今更興味はないだろう」
隊員1(す、すごい!!)「し、しかし、今そのダンジョンに潜っているのが勇者一行だということで」
盗賊王「!!」
ガバッ
20
--砂漠の町--
盗賊王「案内しろ」
隊員1「は、はい!!」
部隊長A「行くのか?盗賊王」
盗賊王「……あぁ」
部隊長A「……そうか。部隊長C、支度しろ。俺らも行くぞ」
部隊長B「コン!!」
盗賊王「いい、お前らはここに残れ。東の王国の追手が来るかもしれない。その時は隊員を連れてアジトへ帰っとけ」
部隊長A「そんな役目、部隊長が一人残ってればこなせることだろ。ボスを一人で危険な所へは行かせられない」
部隊長C「負けるとは思ってないコン。でも万が一でも死なれては困るのだコン」
盗賊王「……信用がねぇな」
部隊長F「信用してるからこそですよぉ。わかりました。後はワタシが引き継ぎます。いってらっしゃいぃ」
部隊長A「……お前、サボりたいだけだな?」
--東の王国--
剣豪「見たところお前が頭のようだな……腕も立ちそうだ。いざ、勝負!!」
盗賊王「お前達は先に行け、あれを盗み出せ」
隊員10「は、はい!!」
剣豪「いや、逃がさんよ」
ザブシュ
盗賊王「!?」
剣豪が振りぬいた刀に、かすりもしないほど離れた位置にいた隊員10が……斬られた。それも真っ二つに。
盗賊王(斬撃を飛ばした……?あの妙な剣には風属性でもついているのか)
剣豪「やれやれ、早くも手の内を一つ見せてしまった。あぁ、だが心配するな、お前にも何か一つ見せろと迫るわけではない」
盗賊王「……」
剣豪「俺にはそれだけあまりある実力があるからな」
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--東の王国--
剣豪「……」
盗賊王「……」
剣豪は下段の構えをしたまま少しずつ盗賊王との距離を縮める。
盗賊王は左手のナイフを前に出し、右手のナイフを後ろに下げた構えをとる。
剣豪「……ふぅむ」(できる。どうやらスピードではあちらのほうが上のようだな)
剣豪は、盗賊王の軸足への体重の乗せ方や筋肉の付き方を見てそう判断した。
何の確証もない、ただの勘である。
ただの一度も外れたことのない勘に過ぎない。
剣豪(様子見に撃っておくか)
剣豪は手首を捻り、切り返す。
すると
シャッ!!
目に見えぬ風の刃が盗賊王を襲った。
盗賊王「……」
ぱふ
盗賊王が何かを払うようなしぐさをする。ただそれだけでその攻防は終わった。
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--東の王国--
剣豪「!!」(こいつ、目に見えぬ風の刃に対応したか……しかも避けるでは無く斬りはらうとは……それもいともあっさりと)
盗賊王「……」
マジックドレイン。盗賊王の持つこのスキルは魔力を奪い取る。盗賊が盗む者は何も物だけでは無い、魔力もその範疇に含まれるのだ。
盗賊王「……」
盗賊王は睨みあいの中で、右手でそっと地面に手を触れる。
剣豪(……罠か。目に見えぬ所を見ると魔法罠)
剣豪は大抵の魔法効果を低下させるアイテムを所有している。罠魔法などたやすくかき消してくれるだろう。しかし物には有限が付きまとう。もし何十個も罠を張り巡らされていては、さすがにそのアイテムでも持たないだろう。
剣豪(時間制限がついている分、やつのほうが不利だと思っていたが……早めに仕掛けたほうがいいか)
剣豪が刀の切っ先を相手に向ける中段の構えにした瞬間、
盗賊王「っっ!!」
盗賊王が剣豪に向かって駆けだした。
15
--東の王国--
剣豪「ぬっ!!」(この一瞬をついてくるか!)
盗賊王の急接近に一手遅れてしまう。
剣豪「ちぇぇい!!」
剣豪は突進してくる盗賊王に突きを繰り出す。
盗賊王「っづ!!」
盗賊王は左手のナイフで突きの軌道を逸らすも左肩を斬られる。
ブッ!
盗賊王(完全な体勢からの突きじゃないはずなのにこの威力、逸らしきれなかった)
剣豪(交わした!!これはま)
ドシュ
盗賊王は右手のナイフで剣豪の右ひざを切り裂く。
16
--東の王国--
剣豪「ぬぅぅっ!?」
ガクガク
盗賊王(剣豪の剣技には強烈な踏み込みを必要とするのか、この部分だけ異様に弱くなっている……)
剣豪はバランスを崩されて倒れ込もうとしている。
剣豪(勝機!!足のふんばりが無くとも、この刀の切れ味なら)
剣豪は倒れながら体を捻り、
剣豪「シャッ!!」
盗賊王の首筋目がけて刀を振るう。
17
--東の王国--
剣豪「!?」
しかし剣豪の刀は空を斬る。そこにいると思った盗賊王は、既に数メートルの距離を置いていた。
剣豪「な、なぜ……」
ドサリ
剣豪(そこは追撃で勝ちを取りに来るところだろうに)
盗賊王「……俺は今回あんたと戦いに来たわけじゃない。アイテムを盗みに来たんだ」
剣豪「……足止めが目的だったと言うのか……俺は、俺は命をかけた仕合を!!」
盗賊王「あんたと殺す気でやったら俺は無事ではいられない。それならホームのあんたのほうが有利だろ」
剣豪「腰ぬけが……なら……どちらの利も無いところで……いつか」
盗賊王「……あぁ」
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--東の王国--
部隊長C「ボス、アイテム取ってきましたコン」
盗賊王「あぁわかった」
剣豪「はん……部下もおもしろそうじゃねぇか」
盗賊王「あぁ……じゃあな、東の王国3強のあんたと戦えてよかった」
盗賊王はそう言って仲間達と駆けていく。
兵士K「!!なんだ貴様ら!!」
部隊長C「また見つかったコン!!」
ドボッ
兵士K「ふんっぬ!?」
剣豪「ふん……盗賊の小僧、若いのにやるじゃねぇか……俺の息子もあんくらいになるかなぁ」
盗賊王「引き上げるぞ!!」
勇者募集してたから王様に会いに行った・外伝
盗賊だけど今日勇者に解雇された
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--砂漠の町--
部隊長C「いや~!今回も成功でお宝どっさりだコン!!しばらく団員のみんなも生活に困らないコン」
部隊長F「東の王国からそれほど離れてないのですからぁ、補給がすんだら行きますよぉ皆さん」
隊員1「失礼します!報告があってまいりました!!」
盗賊王「……どうした」
隊員1(生盗賊王様!)「は、はい、実はこの近くの第十二のダンジョンがあることが判明しました!!」
盗賊王「……」
部隊長A「だからなんだ?すでに盗賊王は一人で第十三のダンジョンを制圧してるんだ。今更興味はないだろう」
隊員1(す、すごい!!)「し、しかし、今そのダンジョンに潜っているのが勇者一行だということで」
盗賊王「!!」
ガバッ
20
--砂漠の町--
盗賊王「案内しろ」
隊員1「は、はい!!」
部隊長A「行くのか?盗賊王」
盗賊王「……あぁ」
部隊長A「……そうか。部隊長C、支度しろ。俺らも行くぞ」
部隊長B「コン!!」
盗賊王「いい、お前らはここに残れ。東の王国の追手が来るかもしれない。その時は隊員を連れてアジトへ帰っとけ」
部隊長A「そんな役目、部隊長が一人残ってればこなせることだろ。ボスを一人で危険な所へは行かせられない」
部隊長C「負けるとは思ってないコン。でも万が一でも死なれては困るのだコン」
盗賊王「……信用がねぇな」
部隊長F「信用してるからこそですよぉ。わかりました。後はワタシが引き継ぎます。いってらっしゃいぃ」
部隊長A「……お前、サボりたいだけだな?」
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