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51

--隠しダンジョン地下七階--

隊員2「えええええええええ?自傷癖!?」

部隊長D「違います!!ボスを変態みたいに言わないで!!」

盗賊王「うっぐっ!!」

盗賊王の左手の周囲に黒いオーラが現れる。

部隊長B「!!」

盗賊王「……っは」

ニンギョーズ『ああああ、ぎょ、あがああああ』

ニンギョ達はそのオーラを見ておびえ始める。

盗賊王「……おびえるか。そりゃそうだな。この力は……魔王のだからな!!」
52

--隠しダンジョン地下二十八階--

ゴゴゴオオオオンン

犬娘「ぴっ!?ま、まただワン。やばいワン!!盗掘者だワン!!テロだわん!!」

鷲男「……」(今一瞬……何かが心の中を渦巻いたような……)

亜人兵A「下へ通じる道を見つけました!!」

鷲男「……これは本当に急いだ方がよさそうですね」



53

--隠しダンジョン地下七階--

盗賊王「はっ、はっ、はっ!!」

部隊長D「……すごい……あの数を一撃で……」

部隊長B「おい、大丈夫かよ盗賊王!!」

盗賊王「ん……わからん」

部隊長B「わかんねぇのかよ!!」

ズブっ

盗賊王は自らの腕からナイフを引き抜く。

盗賊王(一個でもこの破壊力……そしてこの反動……七個同時に使ったら俺は……)

隊員2「かっかかかかかかっこいいいいいいいいいいいいい!!!!」



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--隠しダンジョン地下十階--

隊員2「はぁ、めっちゃかっこよかったですねボスww」

部隊長B「ん?俺の方がかっこいいだろ」

隊員2「あたし強い人に弱いんですよぉww」

部隊長B「お前それは俺が弱いっつってんだよな……?幹部に向かって言うじゃねーの」

部隊長E「大丈夫ですかボス、わたくしめが背負って移動しましょうか?」

盗賊王「いらん」

部隊長D「……このパーティ競争率高すぎる……」



55


--王国、王の間--

受付「これが先日に起きました、東の王国での事件です」

王様「うむぅ……またあの盗賊団か……」

受付「徐々に勢力を拡大していますね。トップの思想はわかりませんが、独立国を作ろうとしている、という噂まで流れております」

王様「……あまりに大きくなりすぎたな。そろそろ手を打たねばならないようだ。受付」

受付「は!」

王様「久しぶりにお前の本職だ。砂漠の風のトップを殺ってこい」

受付「仰せのままに。我が主」



56

--隠しダンジョン地下三十二階--

部隊長B「奥儀生き埋めwwなーんつって」

部隊長D「あなたはアホですか!!周りを考えずにダンジョンを崩しまわって!!」

部隊長E「わたくしのボスに傷をつけたら、あなたの命を代わりにもらうところでした」

部隊長B「な、なな!!ひでぇ!!せっかくドラゴンの群れなんとかしたっていうのに!!お前からも行ってくれよ盗賊王!!」

盗賊王「……出口は潰しちゃダメだろ」

隊員2(つ、つよい……やっぱり幹部クラスは違う……幼生体とは言えドラゴンの群れを……)



57

--隠しダンジョン地下四十七階--

鷲男「!?」

鷲男は何も無い空間を振りむく。

犬娘「どうかしたんですかワン?」

鷲男「……早い。もう追いつかれるのは時間の問題か」

犬娘「あー……まじですかワン」

鷲男「亜人兵達よ!!先へ行け!!一刻も早く王の命を果たしてきなさい!!」

亜人兵V「鷲男様達はどうなされるんで!?」

鷲男「私と犬娘はここで迎え撃ちます」



58

--隠しダンジョン地下四十七階--

部隊長B「……段々息苦しくなってきたね」

部隊長D「貴方のせいです!!」

部隊長B「そんくらいで変わるのかなぁ~~」

部隊長E「しっ、静かに」

盗賊王「モンスターか?」

部隊長D「え?ここにはいない筈なんですけど……あ」

部隊長B「どしたのよ」

盗賊王「……亜人か」

鷲男「……」



59

--隠しダンジョン地下四十七階--

盗賊王「部隊長B、D」

部隊長B「おう」

部隊長D「はい」

盗賊王「上の階に一旦戻って違う部分から降りてこい」

隊員2「あれ?でも上の階とこの階をつないでる階段て一つしかないんじゃ」

部隊長B、D「了解」

二人は上の階へと駆けていく。

盗賊王「部隊長Eは俺とこい。隊員2は隙を見てあいつらを突破しろ」

隊員2「りょ、了解です!」



60

--隠しダンジョン地下四十七階--

ザっ

盗賊王達は階段の影からフロアへと歩いていく。

鷲男「!!」

盗賊王「……」

犬娘「あれ?この人どっかで見た顔だワン」

鷲男「忘れたんですか?二カ月前に我が南の王国に来て、こともあろうに国宝を盗みだした盗賊です」

犬娘「あ!!広場の鷹王様の像の杖を盗んでいったやつだワン!!」

部隊長E「ただの盗賊と一緒にしないで頂きたい。このお方は全てを統べる盗賊王様だ」

犬娘「はんっ、夜中にこそこそ盗みに来たやからが何をいってるんだワン!!」

鷲男「あの時は出し抜かれてしまいましたが、今度は逃げられませんよ!?」

盗賊王「逃げる?……自分の命の心配してろ」

ドゴオン

鷲男「!!??」

真上の天井が爆発する。

部隊長B「うおりゃああああああ!!」

床をぶち抜いて落ちてくる部隊長BとDの奇襲に、亜人の二人が咄嗟に身構える。

部隊長E「っひ」

ザブシュ

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