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--第十二のダンジョン地下三十五階--

盗賊王「……違う、俺の名は盗賊王だ」

勇者「!?……もしかして今世間を騒がしているのは……」

踊子「大泥棒さんじゃないですか。よくは知らないけど落ちましたね~」

盗賊王「ざけろ。お前らこそこんな雑魚一匹狩れんのか?……人類最強のステータスを持っていながら不甲斐ない……」

踊子「ぴきぴき!!」

勇者「……王国には帰らなかったのか?」

盗賊王「あぁ、俺はまだ目的を果たしていないのでな」

勇者「目的?……」

盗賊王「……魔王討伐だ」

勇者「!?」

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--第十二のダンジョン地下二十三階--

勇者「ふぅ、結構敵が強くなってきたな。みんな、大丈夫か?」

魔法使い「バリよゆーwwwww」

賢者「なんとか大丈夫です」

闘士「お、おで」

踊子「しかし最後のほうのダンジョンなだけあって、敵が強いですね~」

賢者「えぇ、明確に弱点属性で攻撃しないとろくに攻撃が入りませんからね」

勇者「え?そう?」

魔法使い「バリよゆーwwwww」

賢者「……勇者さんはごり押し安定ですね」

踊子「魔法使いさんも火力高いから、弱点である土属性以外には押せちゃいますしね~……」

賢者(盗賊君……今は何してるのかな)

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--東の王国--

???改め剣豪「この前は用事でこの国にいなかった。そのことを一体どれだけ悔やんだかお前にはわかるまい」

盗賊王「……」

ジリ

剣豪「この国で盗みを犯せるような手練と、合いまみえることができなかったのだからな」

剣豪は少しずつ距離を縮めてくる。それと同時に不可視の魔法が切れてしまう。

ブゥン

剣豪「また来ると思っていた。そうだ、この日を何度待ちわびたことか。このために俺は夜行性になったのだからな!!」

盗賊王「それは違うんじゃないか?」

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※このssは、『勇者募集してたから王様に会いにいった』のパラレルワールドです。
第一部70から分岐しています。よろしければ合わせてどうぞ。








--西の王国--

勇者「じゃあ……盗賊を解雇する」

盗賊「!?」

賢者「まぁ……残念ながら妥当ですかね」

闘士「お、おで」

盗賊「えぇ!?」

勇者「これ以上男がいるとむさくるしくなっちゃうし、仕方ないでしょ?」

盗賊「そ、そんな理由で!?」

魔法使い「ざまぁwwwwww」

踊子「それじゃあさようならぁ、名も知らぬ先輩~」

盗賊「う、うそおおおおおおおおおおおお!?」

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111

--砂漠の迷宮--

カブト「ほら、水を飲んでおけ。倒れるぞ」

勇者「……」

カブトはキャンプセットを組み立てて食事を作っている。

カブト「飯も食え。おばあちゃんが言っていた。食事こそ最高の至福だと」

勇者「……」

カブト「……やれやれ。仕方ない、俺一人で全部食べるとしよう」

勇者「……なんでこんなことをするの?」

カブト「……なんのことだ」

勇者「私を殺せっていう命令でここまで来たんでしょ?」

カブト「あぁ」

勇者「なのに人質をとるなんて、随分面倒くさいマネをするじゃない」

カブト「……ならば逆に質問したい。なぜあの時わざと捕まった?」

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