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--西の王国--

スカイライダー「すっごいまぶしっ!!」

太陽光を反射されたスカイライダーはわずかに目測を誤り地面に落ちてしまう。

ずぼんっ!!

スカイライダー「……うむ?」

盗賊「あーらら。そこは地獄だぞー?なんてったって、底なし沼の罠しかけといたからな」

ずぼずぼ

スカイライダー「う、うむむ!?」

盗賊「しかもあんな速度でつっこんじゃぁなぁ。自力で這い出てくるのはきっついよねぇ」

スカイライダー「うむむむぶぶぶぶ!!」

盗賊「はい合唱」

勇者「ちーん」

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--西の王国、盗賊ギルド--

盗賊「うわなっつかしい!見ろよ勇者。俺ここで修業してたんだぜ!?」

盗賊達は盗賊ギルドの門の前に立っている。

勇者「へぇ。私はギルドとか入ったこと無かったから、実は何をやるのかよくわからないんだ」

盗賊「そんなところに置いてったの!?無責任!」

勇者「だ、だって私はずっと大賢者様とマンツーマンで修業してたから」

盗賊「……」

勇者「?なんでそんな怖い顔になってるの?」

盗賊「幼女勇者とマンツーマンとか、ちょっとshit!」

勇者「……ばーか」

勇者は工事中の盗賊ギルドの建物を眺めた。

勇者「……盗賊はここでどんな修業していたの?」

盗賊「どんだけ早くうんこをひり出せるか」

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--草原の宿屋--

パチパチと爆ぜる焚火の音。

盗賊「はっ!!」

勇者「……」

盗賊「あ、あれ!?ここどこだ、俺」

ガバッ

盗賊は服をまくって腹を確認するも、そこには傷跡は無かった。

勇者「……」

盗賊「夢……ってことないよな」

勇者「……」

盗賊「勇者が塞いでくれたのか?」

勇者「……」

コクリと頷く勇者。

盗賊「そうか、ありがとう。いつもごめんな」

勇者「……」

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--北の森--

盗賊「あああああああ!!」

ギィンギィン!!

X「その程度のなまくら、俺の皮膚に傷一つつけられん、ぞっ!」

ドボクッ!

盗賊「ぐあっ!!……こいつかてぇ」

シン(人造勇者の中で二番目に硬いと言われてますからねXさんは。頭の固さで言ったら一番でしょうけど……)

ドッドガガッ!!

盗賊「くっ!!スキル、インビジボゥ!!」

ビュイン

盗賊は姿を消した。

X「む……」

Xはきょろきょろと周りを見渡すも盗賊の姿を見つけることが出来ない。




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--北の森、山小屋--

ぴちゃ

勇者「ひゃっ!!」

首筋に何かが這う感触がして、勇者はビクンと跳ねる。

勇者「い、今ナメクジみたいなのが首の後ろにつかなかった!?」

盗賊「ん~?」

勇者「て、天井裏から落ちてきたのかな!?ちょ、やだ盗賊早くとってよ!!」

盗賊「なめくじなんてどこにもいないぞ?」

勇者「え、ええ~?嘘だよだってさっき……ひゃっ!!」

勇者が涙目になりながら振り向くと、

盗賊「あえ」

勇者「………………何やってんの君」

勇者の首筋に舌を這わせる変態がそこにいた。




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