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※ノーマルルートの最後の分岐です。

207EX2

--南の島--

俺「……君のために勇者になる」

彼女「……」

さらさら

『それは……ちゃんと意味を理解して言ってくれてるんだよね』

俺「……あぁ……」

彼女は……微笑んでいる。

俺「もう、俺に出来ることがそれしかないのなら……もう、苦しむ君を見たくないから……」

彼女「……」

『ありがとう』

俺はそっと、彼女の首に手をかける。

俺「……力不足で……ごめん。こんな形でしか助けてあげられなくて……ごめん。俺、」

彼女「……」

さらさら




『ごめんね』

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※ノーマルルートの最後の分岐です。

207EX1

--南の島--

俺「……君を護る勇者になる」

彼女「……」

さらさら

『無理だよ。私を守ることなんてできない』

俺「そんなこと……やってみなくちゃわからない」

彼女「……」

さらさら……

『勇者は魔王を倒す存在にして、それ以外の価値を持たぬ者。勇者が魔王を護るだなんて、矛盾だよ……』

俺「そんな誰かが決めたことなんて関係無い……俺は君を」

さらさら

『やめて』

俺「……やめない。何度だって言う。俺には君が必要なんだ」

さらさら!!

『やめて!!もう聞きたくない!!』

俺「俺の目を見てよ!!俺は冗談で言ってるんじゃないんだ。君のことが好きなんだ!!」

彼女「やめろやめろやめろやめろやめろやめろオオおオオオオオオオオ!!!!」

俺「!!!!」

ガブシュ

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201

--南の島--

彼女「ao4おいr0h2すぅい!」

猫「にゃにゃにゃ!」

日中は猫と戯れて過ごす彼女。まさに完全なニートだ。

俺「それじゃあ行ってくるよ」

彼女「……」

ブンブン

彼女は、猫を盾にして顔を隠し、猫の腕を使って手を振った。
猫で顔を隠しても、二つの角は隠れない。

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191

--王国--

踊子「新王様~リンゴ剥いたんですけど食べますか~?」

賢者改め新王「あ、いや、じゃあもらうよ」

新王は、かつて王様が座っていた玉座に腰かけている。王国の新しい王の座には賢者がついたのだ。
世間には、勇者一行は魔族を助け魔王側に寝返ったという情報が流れていたが、西の代表の協力もあり、それは全くの嘘であると公言された。

踊子「……でもひどいですよね私達……勇者さんの誘惑魔法で操られていたことにしてるなんて……」

新王「うん……でもそうでもしないと盗賊君達の家族も危なかったんだ。……勇者さんにだけ身寄りがいなかったから……生きてる人を護るためにはこうするしか」

踊子「ごめんなさい。貴方のせいじゃないのにね」

賢者は貴族の家系であるのと同時に、魔王討伐パーティの一人である。新しい王として申し分のない資格があったのだ。

新王「これからは少しでも幸せに生きよう。勇者さんや盗賊君達の分まで……妃」

踊子改め妃「とか言ってるけどww……もう結構幸せでちゅよねぇ~?」

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181

--焼け野原--

西の代表「……これは」

本陣はめちゃくちゃになっていた。
大賢者とサキュバスの死体、散乱している氷の弾丸と血痕。

東の王様「……魔族が攻め込んできたのだ」

西の代表「なるほど……」

王様は大賢者の死体の傍に立っていた。

王様「すまぬ……昔から面倒ばかりかけたな」

北の王様「ひぃやー!!おおおお恐ろしい!!がたがた」

西の代表「王様……大賢者様は死んだのですね」

王様「?西の代表か……あぁ」

西の代表「そうですか……」

シャラン

西の代表は剣を抜いた。

王様「西の代表。仇は討てたのか?」

西の代表「えぇ……」

ズシュッ

王様は西の代表の剣に貫かれる。

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