SSとか小説を載せるかもしれません。
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141
--魔王城--
朦朧とする意識の中で、賢者は意識が飛ばないように必死に耐えていた。
賢者「う……っぐ」
自分を回復する魔力くらいならまだ残っていた。だけれどもその魔力の使い道は決めていたのだ。
ワーウルフ「っぬ!!」
初手で完全に決まったと思っていた。いや決まっていた。4人のうち3人を戦闘不能に追いやったのだから。
それがなんだ今では。
決め手に欠けて、一気に勝負をつけることができず、地味な削り合いしか出来ていない。
ワーウルフ「……ぬぅ」
それも今まではいいと思っていた。確実な勝利を得たほうがよい。だが何かがチクチクと訴えてくる。
早く勝負を決めるべきだと。
ワーウルフ(……やるか)
盗賊に魔力を奪われていたのが響いていた。今から行う魔法は魔力の消耗が激しく、使ってもし失敗してしまったら勝率が激減する。
だがそれでもやることにした。
ある意味彼もまた追い詰められていたのだ。
ワーウルフ「……物質生成、小月!!」
--魔王城--
朦朧とする意識の中で、賢者は意識が飛ばないように必死に耐えていた。
賢者「う……っぐ」
自分を回復する魔力くらいならまだ残っていた。だけれどもその魔力の使い道は決めていたのだ。
ワーウルフ「っぬ!!」
初手で完全に決まったと思っていた。いや決まっていた。4人のうち3人を戦闘不能に追いやったのだから。
それがなんだ今では。
決め手に欠けて、一気に勝負をつけることができず、地味な削り合いしか出来ていない。
ワーウルフ「……ぬぅ」
それも今まではいいと思っていた。確実な勝利を得たほうがよい。だが何かがチクチクと訴えてくる。
早く勝負を決めるべきだと。
ワーウルフ(……やるか)
盗賊に魔力を奪われていたのが響いていた。今から行う魔法は魔力の消耗が激しく、使ってもし失敗してしまったら勝率が激減する。
だがそれでもやることにした。
ある意味彼もまた追い詰められていたのだ。
ワーウルフ「……物質生成、小月!!」
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131
--魔王城--
魔王「長い歴史の中で、人類を滅亡させた魔王がいただろうか?」
勇者「……」
魔王「歴史の話をしてやろう。そうだな……たとえば30年前のことだ」
勇者「……」
魔王「30年前、前勇者は仲間たちと共に世界平和のために戦った。その勇者は本当に人が大好きでな、平和のためならば死もいとわないというマゾイ男だった」
勇者「……」
魔王「勇者の努力かいあって魔王を倒すことに成功した。しかしいざ魔王を倒してみても世界は平和にならなかった。今まで協力していた人々の集団は、互いに新しい敵を見つけ戦争を起こした」
勇者「……」
魔王「滅びこそしなかったものの、この世界は大きく分けて5つに分断した。王国、西の王国、東の王国、南の王国、北の王国」
勇者「……」
魔王「人々がなんと言おうが魔王は必要悪なのだ。人が人として生きるために」
勇者「……」
--魔王城--
魔王「長い歴史の中で、人類を滅亡させた魔王がいただろうか?」
勇者「……」
魔王「歴史の話をしてやろう。そうだな……たとえば30年前のことだ」
勇者「……」
魔王「30年前、前勇者は仲間たちと共に世界平和のために戦った。その勇者は本当に人が大好きでな、平和のためならば死もいとわないというマゾイ男だった」
勇者「……」
魔王「勇者の努力かいあって魔王を倒すことに成功した。しかしいざ魔王を倒してみても世界は平和にならなかった。今まで協力していた人々の集団は、互いに新しい敵を見つけ戦争を起こした」
勇者「……」
魔王「滅びこそしなかったものの、この世界は大きく分けて5つに分断した。王国、西の王国、東の王国、南の王国、北の王国」
勇者「……」
魔王「人々がなんと言おうが魔王は必要悪なのだ。人が人として生きるために」
勇者「……」
121
--魔王城--
魔王「どうだ勇者よ。世界を半分や」
勇者「断る」
魔王「……つれんのぉ、恒例のイベントの一つじゃないか。それともこんな遊びに付き合うことも出来ないほど疲労しているのか?」
勇者「黙れ!!」
魔王「ふむ……ふふ、そういえば礼がまだだったな、ほれ、受け取るがいい」
魔王は何かを投げて渡す。
勇者は反射的によけようとしたが、それが回復薬であることを確認し受け取る。
勇者「なんの真似だ……」
魔王「我が城の消火活動を行ってくれたのだろう?その礼よ」
勇者「お前の施しなど!」
魔王「ほれ、これもだ。これもやる。誰が置いて行ったのかしらんが、我らには効き目の無い回復薬がなぜか魔王城のいたるところにある。おかしいとおもわない?」
勇者「……まぁね」
--魔王城--
魔王「どうだ勇者よ。世界を半分や」
勇者「断る」
魔王「……つれんのぉ、恒例のイベントの一つじゃないか。それともこんな遊びに付き合うことも出来ないほど疲労しているのか?」
勇者「黙れ!!」
魔王「ふむ……ふふ、そういえば礼がまだだったな、ほれ、受け取るがいい」
魔王は何かを投げて渡す。
勇者は反射的によけようとしたが、それが回復薬であることを確認し受け取る。
勇者「なんの真似だ……」
魔王「我が城の消火活動を行ってくれたのだろう?その礼よ」
勇者「お前の施しなど!」
魔王「ほれ、これもだ。これもやる。誰が置いて行ったのかしらんが、我らには効き目の無い回復薬がなぜか魔王城のいたるところにある。おかしいとおもわない?」
勇者「……まぁね」
111
--荒野--
賢者「思ったより早くつきましたね。……いや、不自然だ」
勇者「あぁ、一度もモンスターと遭遇していないというのはおかしい」
盗賊「罠なんすかね。でも見たところ魔王城周辺に変な所はないですよ」
盗賊は左目の眼帯を外して遠くを見ている。
左目の眼球を失った盗賊だったが、その眼窩に異変が生じたのだ。
なぜかその部分に魔力がたまるようになり、眼帯を外せばスキルを使わずとも透視眼と同じような効果を持つようになったのだ。
踊子「罠だったら罠ごと吹き飛ばせばいいんですよ~」
盗賊「なんでこの人こんなに好戦的なんだろう」
--荒野--
賢者「思ったより早くつきましたね。……いや、不自然だ」
勇者「あぁ、一度もモンスターと遭遇していないというのはおかしい」
盗賊「罠なんすかね。でも見たところ魔王城周辺に変な所はないですよ」
盗賊は左目の眼帯を外して遠くを見ている。
左目の眼球を失った盗賊だったが、その眼窩に異変が生じたのだ。
なぜかその部分に魔力がたまるようになり、眼帯を外せばスキルを使わずとも透視眼と同じような効果を持つようになったのだ。
踊子「罠だったら罠ごと吹き飛ばせばいいんですよ~」
盗賊「なんでこの人こんなに好戦的なんだろう」
101
--宿屋--
盗賊「そんな知略にとんだことを、あの戦場でやっていたとは……」
賢者「何を言ってるんです。相手の属性を看破できていたのは、盗賊君の鑑定眼のスキルのおかげじゃないですか」
盗賊「鑑定眼?何それ?弱点を見つける透視眼じゃなくて?」
一同(そのスキルが無くなってたのかよ……)
パーティにおける盗賊の価値がさらに低下した。
盗賊「そういや勇者さんの属性って……」
勇者「ん!?えっとねぇ……全部wwえへへ」
盗賊「ふざけんなよ!!」
--宿屋--
盗賊「そんな知略にとんだことを、あの戦場でやっていたとは……」
賢者「何を言ってるんです。相手の属性を看破できていたのは、盗賊君の鑑定眼のスキルのおかげじゃないですか」
盗賊「鑑定眼?何それ?弱点を見つける透視眼じゃなくて?」
一同(そのスキルが無くなってたのかよ……)
パーティにおける盗賊の価値がさらに低下した。
盗賊「そういや勇者さんの属性って……」
勇者「ん!?えっとねぇ……全部wwえへへ」
盗賊「ふざけんなよ!!」