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71
--魔王城、外--
盗賊「またか!!」
勇者「まって盗賊!!」
臨戦態勢を取ろうとする盗賊を止める勇者。
盗賊「でも!!」
勇者「……この人は、元王国騎士団の軍団長なの」
盗賊「なにっ!?」
1号「……」
勇者「本当にたまにだけれど、私の修行に手伝ってもらったりした人なんだ……」
1号「……今思えば懐かしい」
勇者「1号さん……あの」
1号「実の孫のようにおもっておった……」
1号は一歩前に出る。
--魔王城、外--
盗賊「またか!!」
勇者「まって盗賊!!」
臨戦態勢を取ろうとする盗賊を止める勇者。
盗賊「でも!!」
勇者「……この人は、元王国騎士団の軍団長なの」
盗賊「なにっ!?」
1号「……」
勇者「本当にたまにだけれど、私の修行に手伝ってもらったりした人なんだ……」
1号「……今思えば懐かしい」
勇者「1号さん……あの」
1号「実の孫のようにおもっておった……」
1号は一歩前に出る。
72
--魔王城、外--
勇者「私も……おじいちゃんがいたら、貴方のようなのでは、と」
1号「そうか」
また一歩前に出る。
盗賊「っ!!」
盗賊は1号と勇者の間に割って入った。
盗賊「今あんたは何のためにそこに立っている!?どういった目的で勇者に近づいてくるんだ!!」
1号「……」
盗賊「もしそれが勇者に会いたかった、っていうだけの理由なら俺は邪魔しない!!でも」
1号「……会いたかったさ。そりゃぁなぁ」
ザリっ
勇者「盗賊いいから!」
ザリっ
盗賊「でも」
ザリっ
勇者「もう……わかりきってることじゃない。あまり私を苛めないで」
1号「愛していたよ我が孫。だからわしが引導を渡そう」
73
--魔王城、外--
盗賊「やっぱりかよ!!」
勇者「盗賊、手は出さないで」
勇者は盗賊を押しのけて前へ出る。
盗賊「勇者!!でも今の状態じゃ!!」
勇者「私にやらせて。この人だけは……」
盗賊「っ!!……くそ……」
1号「……武器はいいのか?」
勇者「はい。今の私には、すでに無用です……」
1号「そうか……」
1号は静かに目を閉じた。
1号「本当に……残念じゃ」
勇者「はい……」
1号「お前の負担を少しでも減らそうと志願したというのになぁ……まさかお前を殺すために力を振るうことになるとは……」
勇者「はい……」
74
--魔王城、外--
1号「……許せ。わしは全てを捨ててきた……人類の未来と平和のために。その志だけは捨てるわけにはいかん。それを捨ててはあの世で息子に顔向けできぬ」
勇者「はい……」
1号「……さらばじゃ……ゆくぞ、魔王」
勇者「はい、おじいちゃん」
二人は一斉に飛びかかった。
--過去、王国の城--
1号『なに?乳が大きくならんじゃと?』
勇者『あ、あまり大きな声で言わないでください!!周りのものに聞かれてしまいます!!』
1号『ほう……修行一筋と思っていたお主もついに色気付いてきおったか』
勇者『そ、そんなんじゃありません!ただ変なのかなと思いまして……』
1号『ふむ』
勇者『こ、こんなことを相談出来るのなんておじいちゃんくらいしか……あっ』
1号『……』
勇者『す、すいません!!騎士団軍団長殿に対してなんと無礼な!!』
1号『……かっかっ!!気にするな。よし、それじゃあちょいと待ってろ』
勇者『え?』
1号『牛乳を買って来てやる』
勇者『え、え』
1号『そういうのはな、みんな牛乳様に相談すればいいんじゃ』
--魔王城、外--
1号「おおおおおおおおおおお!!」
勇者「うああああああああああ!!」
1号「奥義、元祖キック!!」
勇者「奥義、勇者スラッシュ!!」
75
--草原、牛車--
がたんごとん
盗賊「……勇者……」
勇者「……」
勇者は膝を抱え込むようにして牛車に乗っている。
盗賊「……っ……はぁ」
無理もないか、と盗賊は思う。
盗賊(勇者の過去を覗いた限りじゃぁ、大賢者は先生、1号はおじいちゃんって感じだったしなぁ)
勇者「……」
--過去、魔王城、外--
1号『……強く……なったな』
勇者『……私は魔王……ですから』
1号『そうか……』
勇者は地面にひざをつけ1号の首に抱きついた。
76
--過去、魔王城、外--
1号『……やれやれ。修業で辛いことがあるといつもこうやっていたなぁ……』
勇者『……う……』
盗賊『……』
盗賊は邪魔をしてはいけないと二人と距離を空ける。
1号『さぁ、もう行け。お前の覚悟は見せてもらった……』
ポンポンと勇者の背中を叩く。
勇者『おじいちゃ……』
勇者は離れ際に1号のほっぺたにキスをする。
そして
勇者『……私はあの人と生きます』
そう囁いて離れた。
1号『……そうか』
1号は勇者が背中を見せ、もう振り返らないことを確証してから、
にこりと笑った。
77
--草原、牛車--
盗賊(……やっぱり相当ショックだったんだろうな)
勇者「……」
牛車引き「お客さん着きましたよー。王国でさぁ」
盗賊「お、着いたってよ勇者」
勇者「うん」
牛車引き「新政権のせいでごたごたしてたりしますんで一応気を付けてくださいな」
盗賊「あぁありがとう。はい代金」
牛車引き「あぁ、まいどどうも。喧嘩してないで仲直りしてくださいね。夫婦喧嘩は犬も喰わないって言いますから」
盗賊「……はは。それならいいんですが」
牛車引き「?」
78
--王国、城--
妃「だーかーら~。今はそんなことに力を入れてる場合じゃないって、どうしてわからないんですかね~?頭ん中に本当に脳みそ入ってるんですか~?」
大臣「ぐ!!妃様は物事がわかっておられない!!魔族を取り逃がしたままにしておくのは我が国の沽券にかかわるのですよ!?魔族を逃がしたのは我が国の責任問題なのです!!各国も魔族討伐のために人員を割いているというのに、我が国が先頭に立ってやらずにどうするのですか!!」
妃「やらないとは言ってないですよハゲ~。そんなに必要ないって言ってるんです~。たかが人間一匹と魔族一人、大した問題じゃないんです~糞ハゲ」
大臣「なっ!!だ、大体魔族と一緒に逃げているのは勇者だと言うではありませんか!!貴女は仲間を庇おうとしているんじゃないんですか!?」
妃「あんなうすらとんかちのことなんてどうでもいいんです~。サキュバスなんかに洗脳されちゃうようなど低脳野郎なんて知ったこっちゃねぇです~卑猥ヘッド」
大臣「ぐ、ぐぬぬぬ!!」
新王(はぁ……。盗賊君、今は無事なんだろうか)
大臣「だ、第一我が国の最強の兵士であるカブトを守りに使おうというのがあさましい考えなんですよ!!」
79
--王国外れ--
盗賊「インビジボゥが超有能過ぎて怖い」
勇者「……鍵を解除したり、盗撮したり、姿を消したり……本当に盗賊のスキルって犯罪性が高いものばかりだよね」
盗賊「心外な!!」
??「らんらりらら~ん」
盗賊「!!こんなとこに誰も来ないだろうと思ってたけど、なんかいるし」
勇者「あれは吟遊詩人、かな?」
??改め吟遊詩人「らららりらいらいらいろり~ん」
盗賊「長髪の美形顔で気にくわねぇぜ。あれは大人になったらイケメンになるタイプだ。今のうちに死ねばいいのに。行くぞ勇者」
勇者「なんでそんなにイケメンを敵視するの!?」
吟遊詩人「そうさぁ~、最後まで僕の演奏を聞いて行きなよ~」
盗賊「!?ばれてる……」
吟遊詩人「そりゃぁそんだけ大声で喋ってたら気付くさ~」
80
--王国外れ--
びゅうん
盗賊「さて困ったなー。姿も見られちゃったし、うーん、殺すか☆」
勇者「こんな幼い子にそこまで劣等感を感じてるの!?」
勇者はどんびきしている。
吟遊詩人「なんだ~噂になってる勇者さんと魔族さんかぁ~らり~ん」
勇者「やっぱり、わかるか……」
吟遊詩人「でも心配しないで~別に僕そんなこと興味ないし~僕は美しい物にしか興味ないし~らり~ん」
盗賊「絶対ナルシストだよこれ」
吟遊詩人「ナルシストじゃないよ~僕は僕と僕の演奏がこの世で最も美しいとおもっているだけさらり~ん」
盗賊「はいはい。行くぞ勇者」
勇者「あ、うん」
盗賊と勇者は再び姿を消した。
吟遊詩人「あれ~ん?行っちゃったのか~しょうがないな~」
吟遊詩人は立ちあがる。
吟遊詩人「うし、憲兵んとこいこ」
--魔王城、外--
勇者「私も……おじいちゃんがいたら、貴方のようなのでは、と」
1号「そうか」
また一歩前に出る。
盗賊「っ!!」
盗賊は1号と勇者の間に割って入った。
盗賊「今あんたは何のためにそこに立っている!?どういった目的で勇者に近づいてくるんだ!!」
1号「……」
盗賊「もしそれが勇者に会いたかった、っていうだけの理由なら俺は邪魔しない!!でも」
1号「……会いたかったさ。そりゃぁなぁ」
ザリっ
勇者「盗賊いいから!」
ザリっ
盗賊「でも」
ザリっ
勇者「もう……わかりきってることじゃない。あまり私を苛めないで」
1号「愛していたよ我が孫。だからわしが引導を渡そう」
73
--魔王城、外--
盗賊「やっぱりかよ!!」
勇者「盗賊、手は出さないで」
勇者は盗賊を押しのけて前へ出る。
盗賊「勇者!!でも今の状態じゃ!!」
勇者「私にやらせて。この人だけは……」
盗賊「っ!!……くそ……」
1号「……武器はいいのか?」
勇者「はい。今の私には、すでに無用です……」
1号「そうか……」
1号は静かに目を閉じた。
1号「本当に……残念じゃ」
勇者「はい……」
1号「お前の負担を少しでも減らそうと志願したというのになぁ……まさかお前を殺すために力を振るうことになるとは……」
勇者「はい……」
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--魔王城、外--
1号「……許せ。わしは全てを捨ててきた……人類の未来と平和のために。その志だけは捨てるわけにはいかん。それを捨ててはあの世で息子に顔向けできぬ」
勇者「はい……」
1号「……さらばじゃ……ゆくぞ、魔王」
勇者「はい、おじいちゃん」
二人は一斉に飛びかかった。
--過去、王国の城--
1号『なに?乳が大きくならんじゃと?』
勇者『あ、あまり大きな声で言わないでください!!周りのものに聞かれてしまいます!!』
1号『ほう……修行一筋と思っていたお主もついに色気付いてきおったか』
勇者『そ、そんなんじゃありません!ただ変なのかなと思いまして……』
1号『ふむ』
勇者『こ、こんなことを相談出来るのなんておじいちゃんくらいしか……あっ』
1号『……』
勇者『す、すいません!!騎士団軍団長殿に対してなんと無礼な!!』
1号『……かっかっ!!気にするな。よし、それじゃあちょいと待ってろ』
勇者『え?』
1号『牛乳を買って来てやる』
勇者『え、え』
1号『そういうのはな、みんな牛乳様に相談すればいいんじゃ』
--魔王城、外--
1号「おおおおおおおおおおお!!」
勇者「うああああああああああ!!」
1号「奥義、元祖キック!!」
勇者「奥義、勇者スラッシュ!!」
75
--草原、牛車--
がたんごとん
盗賊「……勇者……」
勇者「……」
勇者は膝を抱え込むようにして牛車に乗っている。
盗賊「……っ……はぁ」
無理もないか、と盗賊は思う。
盗賊(勇者の過去を覗いた限りじゃぁ、大賢者は先生、1号はおじいちゃんって感じだったしなぁ)
勇者「……」
--過去、魔王城、外--
1号『……強く……なったな』
勇者『……私は魔王……ですから』
1号『そうか……』
勇者は地面にひざをつけ1号の首に抱きついた。
76
--過去、魔王城、外--
1号『……やれやれ。修業で辛いことがあるといつもこうやっていたなぁ……』
勇者『……う……』
盗賊『……』
盗賊は邪魔をしてはいけないと二人と距離を空ける。
1号『さぁ、もう行け。お前の覚悟は見せてもらった……』
ポンポンと勇者の背中を叩く。
勇者『おじいちゃ……』
勇者は離れ際に1号のほっぺたにキスをする。
そして
勇者『……私はあの人と生きます』
そう囁いて離れた。
1号『……そうか』
1号は勇者が背中を見せ、もう振り返らないことを確証してから、
にこりと笑った。
77
--草原、牛車--
盗賊(……やっぱり相当ショックだったんだろうな)
勇者「……」
牛車引き「お客さん着きましたよー。王国でさぁ」
盗賊「お、着いたってよ勇者」
勇者「うん」
牛車引き「新政権のせいでごたごたしてたりしますんで一応気を付けてくださいな」
盗賊「あぁありがとう。はい代金」
牛車引き「あぁ、まいどどうも。喧嘩してないで仲直りしてくださいね。夫婦喧嘩は犬も喰わないって言いますから」
盗賊「……はは。それならいいんですが」
牛車引き「?」
78
--王国、城--
妃「だーかーら~。今はそんなことに力を入れてる場合じゃないって、どうしてわからないんですかね~?頭ん中に本当に脳みそ入ってるんですか~?」
大臣「ぐ!!妃様は物事がわかっておられない!!魔族を取り逃がしたままにしておくのは我が国の沽券にかかわるのですよ!?魔族を逃がしたのは我が国の責任問題なのです!!各国も魔族討伐のために人員を割いているというのに、我が国が先頭に立ってやらずにどうするのですか!!」
妃「やらないとは言ってないですよハゲ~。そんなに必要ないって言ってるんです~。たかが人間一匹と魔族一人、大した問題じゃないんです~糞ハゲ」
大臣「なっ!!だ、大体魔族と一緒に逃げているのは勇者だと言うではありませんか!!貴女は仲間を庇おうとしているんじゃないんですか!?」
妃「あんなうすらとんかちのことなんてどうでもいいんです~。サキュバスなんかに洗脳されちゃうようなど低脳野郎なんて知ったこっちゃねぇです~卑猥ヘッド」
大臣「ぐ、ぐぬぬぬ!!」
新王(はぁ……。盗賊君、今は無事なんだろうか)
大臣「だ、第一我が国の最強の兵士であるカブトを守りに使おうというのがあさましい考えなんですよ!!」
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--王国外れ--
盗賊「インビジボゥが超有能過ぎて怖い」
勇者「……鍵を解除したり、盗撮したり、姿を消したり……本当に盗賊のスキルって犯罪性が高いものばかりだよね」
盗賊「心外な!!」
??「らんらりらら~ん」
盗賊「!!こんなとこに誰も来ないだろうと思ってたけど、なんかいるし」
勇者「あれは吟遊詩人、かな?」
??改め吟遊詩人「らららりらいらいらいろり~ん」
盗賊「長髪の美形顔で気にくわねぇぜ。あれは大人になったらイケメンになるタイプだ。今のうちに死ねばいいのに。行くぞ勇者」
勇者「なんでそんなにイケメンを敵視するの!?」
吟遊詩人「そうさぁ~、最後まで僕の演奏を聞いて行きなよ~」
盗賊「!?ばれてる……」
吟遊詩人「そりゃぁそんだけ大声で喋ってたら気付くさ~」
80
--王国外れ--
びゅうん
盗賊「さて困ったなー。姿も見られちゃったし、うーん、殺すか☆」
勇者「こんな幼い子にそこまで劣等感を感じてるの!?」
勇者はどんびきしている。
吟遊詩人「なんだ~噂になってる勇者さんと魔族さんかぁ~らり~ん」
勇者「やっぱり、わかるか……」
吟遊詩人「でも心配しないで~別に僕そんなこと興味ないし~僕は美しい物にしか興味ないし~らり~ん」
盗賊「絶対ナルシストだよこれ」
吟遊詩人「ナルシストじゃないよ~僕は僕と僕の演奏がこの世で最も美しいとおもっているだけさらり~ん」
盗賊「はいはい。行くぞ勇者」
勇者「あ、うん」
盗賊と勇者は再び姿を消した。
吟遊詩人「あれ~ん?行っちゃったのか~しょうがないな~」
吟遊詩人は立ちあがる。
吟遊詩人「うし、憲兵んとこいこ」
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